テテマーチは、同社が運営するInstagram分析ツール「SINIS(サイニス)」に収集された5,971の企業アカウント、および9万5,520件のフィード投稿のデータを分析。企業アカウントの動向に関する調査を発表した。以下、一部内容を紹介する。
企業アカウントのフォロワーの性別・年齢 構成比は?
下図は、カテゴリーごとにフォロワーの性別・年齢を構成比で表したもの。
多くのアカウントで最も割合が大きいのは、Instagramのメインユーザーである「女性・25~34歳」の層だった。この層はユーザー数が多く利用頻度も高いため、必然的にフォロワー割合の多くを占める。特に「育児」「ウエディング」などのカテゴリーでは40%以上のフォロワーが女性・25~34歳だった。
一方「モビリティ」カテゴリーは、自動車やバイクといった商材を扱うアカウントが多く、男性のフォロワー割合が突出して高い結果に。
フォロワー数に上下格差が表出した「Webメディア」カテゴリー
下図は、カテゴリーごとに「フォロワー数」の平均値・中央値を算出したもの。
平均値が多い一方で中央値が少ない場合、そのカテゴリーの上位アカウントは多数のフォロワーを獲得しているが、下位のアカウントはフォロワー数が多くない、ということを意味する。
たとえば「Webメディア」と「出版・印刷」を比較すると、「Webメディア」のほうが平均値が高いが、中央値が低い。これは、「Webメディア」カテゴリーのアカウントは商品やサービスが不要なため、小予算でも立ち上げやすくアカウント数が増えやすいことが理由と見られる。一方で、差別化が難しく先行者利益が大きいため、上位と下位の格差が表出。平均値が上位アカウントに引き上げられた。
他方、「出版・印刷」カテゴリーは、平均値と中央値の差が小さかった。これは、雑誌という既存ブランドを活用でき、かつある程度の予算をかけて運用できるため、どのアカウントも一定のレベルまではフォロワー数を増やしやすいためと見られる。
プロフィール閲覧率上位は実店舗をもつアカウント
下図は、カテゴリーごとに「プロフィール閲覧率」「プロフィールURLクリック率」を算出したもの。
「プロフィール閲覧率」は、アカウントの「プロフィール閲覧数」を「フィード投稿のリーチ数」で割った値。投稿を見たユーザーがどのぐらいの割合でプロフィールを閲覧したのかを表している。
「プロフィールURLクリック率」は、アカウントの「プロフィールURLクリック数」を「プロフィール閲覧数」で割った値。プロフィールを閲覧したユーザーが、プロフィールに1つだけ設定できるURLをどのぐらいの割合でクリックしたのかを表している。
「プロフィール閲覧率」上位には、「美容サロン」「イベント」「飲食」など実店舗や会場のあるカテゴリーが並んだ。これらのカテゴリーはフォロワー数が比較的少なく、リーチ数も少ない一方で、住所や営業時間などの詳細を知るために、プロフィールの閲覧割合が高かった。
「プロフィールURLクリック率」上位には、「アパレル」「アパレル雑貨」「雑貨」など、比較的低価格でEC化率の高い有形物を取り扱っているカテゴリーが上位に並んだ。これは、公式通販サイトなどにアクセスして、そこから商品を閲覧したり購入することを目的にURLをクリックしているユーザーが多いためと見られる。特に「アパレル」カテゴリーでは、プロフィール閲覧者の7人に1人がURLをクリックしており、Instagram経由でのサイトアクセスが多いことがわかる。
プロフィールURLや位置情報リンクのクリック数で群を抜く「アパレル」
下図は、2020年7月において、1ヵ月あたりの「プロフィールURLクリック数」が最も多かったアカウントのクリック数。最も多いアカウントで月に約24万クリックが発生した。
また、「位置情報リンク(クリックするとGoogleマップ等が開く)」のクリック数は「アパレル」「雑貨」「美容製品」など、リアル店舗で有形物を販売する業態のカテゴリーが上位に並び、最も多いアカウントで月に約1万クリックが発生した。
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