フラーと野村総合研究所は、エリアごとにアプリ利用の特徴を抽出できる、アプリのユーザー属性分析サービスを共同で開発・提供することに合意した。
NRIでは、全国の町丁目別に推計した金融資産やリフォーム潜在需要等の独自推計データベースを作成し、コンサルティングにおける活用やデータ販売等のサービス「Market Translator」を展開。一方フラーでは、スマホアプリの利用ユーザー数などの情報をユーザーからの許諾を得た上で独自に収集した情報を活用したアプリ市場分析プラットフォーム「App Ape」を手がけている。
今回開始するサービスでは、NRIの地域情報(エリアタイプデータ)とApp Apeのデータを統合・分析。アプリのユーザー属性を統計的に推定し、マーケティングやビジネスにおける意思決定などの重要な要素として活用できる。
具体的には、アプリAは「富裕層住宅地」に住む人の利用率が高い、アプリBは「生活にゆとりがある単身世帯が多く住む都市地域」に住む人の利用率が高い、といった各アプリのエリアタイプ別の特徴を定量的に把握することが可能になる。
自社アプリの利用者拡大や新規アプリの開発にかかる方針の検討、アプリを利用した販促を実施する事業者は、自社商品の広告を出すのに最適なアプリの選定といったアプリ開発事業者の重要な意思決定への活用が期待できる。
また、「富裕層住宅地」や「生活にゆとりがある単身世帯が多く住む都市地域」といった独自の”地域タイプ”が全国のどの地域に実際に分布しているのかを把握できる。これにより、アプリとリアル店舗のマーケティングを連動させた効率的なマーケティング活動にも活用できる。
両社による共同サービスは、2020年12月1日(火)からフラーが手がけるスマートフォン(スマホ)アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」内のデータ評価・実験フィールド「App Ape Alpha」で無償公開を開始。サービス内容の高度化を図った上で、2021年4月を目処に有償サービスとして展開する予定だ。
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