10代・20代の7割以上がクロスメディア体験
博報堂と博報堂DYメディアパートナーズは、携帯を通じて1日1回以上インターネットを利用(Eメール利用は除く)している、15~29歳の男女659名を対象に調査を行った。
発表された資料によると、これら「携帯サイト・デイリーユーザー」の70%以上が、テレビや新聞、雑誌などの広告を見聞きして携帯サイトにアクセスした経験があると回答。広告を見聞きして気になった商品について調べる際、パソコンだけでなく、携帯電話も積極的に利用していることが明らかになった。
検索対象としては、特に「音楽」や「映画」、「書籍」といったソフト系の商品が上位にあがっているほか、人材派遣・アルバイトについても携帯サイト利用率が高まっている。女性では、洋服・アクセサリー、化粧品について携帯サイトの利用が活発になっている。
興味深いのは10代と20代の携帯利用の違い。「携帯サイトを利用して何を調べるか」を質問をしたところ、20代では「街中でとっさに必要になったこと」が1位(67.0%)なのに対して、10代では「自分の趣味について」(80.2%)が1位で、「芸能人やアーティスト、スポーツ選手について」(57.7%)が続き、「街中でとっさに必要になったこと」は44.1%となっている。
このことから同レポートでは、携帯電話は10代にとって外出先でパソコンの代わりに使うものではなく、いつでも気軽に使える情報源となっていると分析している。
男性は中吊り広告好き?
また「携帯電話を利用して情報を調べるきっかけ」についてたずねたところ、おおむね1位「人との会話」、2位「テレビ番組」となったが、性別・年代で傾向が微妙に異なる点も注目される。
男性では10代、20代ともに「電車や駅の広告を見て」が「テレビ番組」に続いていることから、電車や駅などの交通広告への男性の注目度の高さがうかがえる。また、10代女性は3位に「雑誌記事」が続き、20代女性では「お店で商品を目にして」が2位となっている。
また、利用率が最も高いサイト・ジャンルも年代別に異なっており、20代では「交通・地図」(67.4%)なのに対して、10代では「着メロ・着うた」(58.1%)。20代と比較して10代の利用率が特に高いジャンルは、「ゲーム・サイト」、「プロフ」、「小説・コミック」、「動画」などで、10代はエンターテイメント系を特に好んで利用しているようだ。
いずれのデータからも、日常生活のさまざまなシーンで得た情報をもとに、活発に携帯で検索している様子がうかがえる。このクロスメディア傾向は、今後もますます顕著になっていきそうだ。
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