LINEでより深く長くつながるために。こだわり抜いた設計の要点
━━益野製菓の課題や要件を踏まえ、AIBOTではどのような導入・運用を提案されましたか。
粟野:弊社の独自システムである超集客型LINE公式アカウントツール「LIBOT(リボット)」を活用し、大きく分けて二つのご提案をしました。
一つは強いご要望のあった、アナログからデジタルへの移行について。従来のポイントカードの機能やDMで行っていた各種のお知らせをLINE公式アカウントで実現する設計と運用フローです。具体的には、LINE公式アカウントのリッチメニューに「来店スタンプカード」というボタンを設置し、ここから提示できるようにしています(以下、ショップカード)。
粟野:店舗では二次元コードを提示しており、お客様がこれを読み込むとまず登録へのお返しとして1~2ポイントがもらえます。以降は来店時、お会計時にこのショップカードを提示するとポイントが貯まり、10ポイント、20ポイントの時に特典として商品と引き換えできるデジタルクーポンをプレゼント、という設計です。益野製菓様がこだわってきた「特典のお得感」は以前の紙カードからそのまま引き継ぎ、デジタルに落とし込みました。
━━顧客に応じたメッセージ配信ができる環境はどのように構築されたのでしょうか。
粟野:お客様にはLINE登録時の案内やリッチメニュー内の入口からアンケートへ誘導し、そこでセグメント配信に必要な顧客情報を収集しています。LIBOT上では性別や年代、誕生月、利用履歴などを「タグ」という形で管理することができ、これによってユーザーごとに適切なタイミング、内容でのセグメント配信が可能になっています。
━━なるほど。では、もう一つの提案とは何でしょうか?
もう一つの提案は「横のつながりを増やしていく」ための新たな仕組みです。LIBOTには独自の機能として「アカウント紹介機能」があります。同機能を利用するとLIBOTで構築、運用するLINE公式アカウントに友だち登録したユーザーが、他のユーザーにアカウントを紹介することで、任意に設定した紹介特典を受け取れます。これにより、お客様同士の紹介が増え、より効率的に会員の輪を広げていけることをお伝えしました。
益野製菓様の場合では紹介特典としてクーポンに引き換え可能なポイントが貯まる設計にしました。なお、ショップカードとは別のポイントとして設計するなど、各施策が相補的になるように設計しており、ここもこだわったポイントでしたね。
浸透力を左右する「世界観の反映」と「店舗へのレクチャー」
━━デザインの部分もかなり試行錯誤されたとうかがいました。
益野:開いた瞬間に「これはアルパジョンのLINEだ」と思えるような見た目にする必要がありました。具体的にはアルパジョン独自のフォントや会社のイメージカラー、キャラクターを入れるといった工夫です。当社のデザイナーとも密に話してもらい、AIBOTさんに細かく調整していただきました。
━━実際に使ってもらうために、現場への浸透はどう推進されましたか?
益野:最初の1ヵ月は、AIBOTさんのレクチャー支援を受けながら最も客数が多い1店舗で先行運用し、そこで出た課題をまとめて、翌月から全店展開しました。
粟野:当社としては単にツールを渡して終わり、アカウント構築をして終わりではなく、実際の現場オペレーションにまで落とし込んでいく方針を取っています。必要に応じて店舗に訪問し、スタッフの方と対面でお話ししますし、そこでLINE公式アカウントに取り組んでいく意義から、お客様へのご案内の仕方といったところまでお伝えしています。これも後々のアカウントの有効な活用、成果につながる大きな要点だからです。

益野:AIBOTさんは当社の店舗の導入時にも対面で会いに来てくれたのが助かりました。
日本では「9割が中小企業」と言われ、後継者不足で黒字倒産しているようなところも多い中、地方になればなるほど、直接会うことに重きを置く企業は多いと思います。社外のパートナーとはコミュニケーションの取り方一つで“温度差”を感じることも少なくはないでしょう。AIBOTさんのように、人と人とのつながりを大切にしてくれる姿勢、現場を見て知ろうとしてくれる姿勢があると、現場にも話をしやすかったです。

