インサイドセールスの本質はデータ基盤の構築と利活用にあり
インサイドセールスが独立した機能や役割を持つ部門となった現在、営業成果を上げるために重要度が高まっているのが、「顧客データベースの構築手法」と「顧客データベースの活用」だ。日根野氏は「インサイドセールスを推進する本質は、自社のデータ基盤を構築し、それをどのように営業につなげて活用するかにある」と語る。実際、Sansanでもコロナの影響で新規顧客との接点が一時大きく落ち込み、回復傾向にあるとはいえ不安定な状況下における、インサイドセールスの役割が改めて問われるようになった。
そこで日根野氏は「中長期的な視点を持ち続けながらも、日常的な接点を絶やさずに自社の資産として蓄積し、未来の商談獲得が継続して行うことができる状態が重要なのではないか」と考えるようになったという。それでは、Sansanではインサイドセールスでどのように顧客データベースを構築し、営業活動へとつなげているのだろうか。
まず日根野氏は、ベーシック社のアンケート結果を示し、コロナ禍のマーケティング活動において、42%の企業が「リード獲得数が大幅に減少した・減少した」、72.8%の企業がオンラインマーケティング活動を「大幅に強化したい・強化したい」と回答していることを紹介した。
日根野氏は「アンケートでは『新規のリード獲得施策の強化』に関心が高まっていることがうかがえるが、新規リードは企業やプロダクトの成長とともに鈍化していく。サブスクリプションが主流になりつつあることを鑑みると、サービス導入後のお客様フォローから、継続性のある見込み客の獲得や育成につながると考えるべき」と語り、「日々顧客と接するメンバーのアクションや知見を『顧客データ基盤』として蓄積し、そこから将来の見込み顧客獲得へと昇華させていく。それが今、インサイドセールスが向き合うべき最大のテーマではないか」と強調した。
Sansanのデータベースもまた、さまざまな課題を抱えつつ、少しずつ変化してきたという。2007年から2016年までの創業期は自社サービスのSansanとSalesforceを活用し、“正確なデータをとにかく貯めること”を優先してファネルのPDCAに注力していた。それが2016年以降の拡大期においては、蓄積したデータを活用して営業戦略を構築することに変わっていったという。その際に重要な役割を担ったのが、「Sansan Data Hub」だった。

Sansan Data Hubは、あらゆる自社データに法人番号や企業情報を付与し、データを企業単位に集約することができるサービスだ。これにより、CRMに蓄積された情報はもちろん、一般的な法人の基本情報や取引・契約情報、そしてリード情報まで統合することができる。Sansanではユーザー情報はすべてMAシステム(Marketo)に集約し、営業情報はSalesforceに格納されるようになっているが、それらから顧客情報をSansan Data Hubのもとで統合したうえでインサイドセールスに活用している。

この記事は参考になりましたか?
- SalesZine Day 2021 Winter連載記事一覧
-
- Sales Techを機能させる営業DX基盤の要件 ソフトブレーンが示すVUCA時代の“勝...
- インサイドセールスの本質は顧客データ基盤の構築と活用 Sansanが自社事例を公開
- 顧客の「言動」ではなく「状況」を信じる――NECネッツエスアイのカスタマーサクセス立ち上げ...
- この記事の著者
-
伊藤 真美(イトウマミ)
フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
