意外と浸透していない?インターネットバンキングの現状
楽天リサーチは、9月に全国の20~60代の男女計1,000人(男女各500人)を対象に、インターネットバンキングについての調査を行った。まず、インターネットバンキングの利用経験についてたずねたところ、パソコンからの利用については「経験あり」が68.2%で、「経験なし」 31.8%を大きく上回った。男性の利用経験率は73.0%と女性の63.4%よりも10ポイント近く高く、特に30代男性の利用経験率は8割に迫る勢い。
一方、携帯からのインターネットバンキング利用経験については、「経験あり」が15.6%、「経験なし」が84.4%で、パソコンとは対照的な結果となった。利用経験を性別で見ると、男性が18.8%、女性が12.4%とその差は小さいが、年代別では20~40代の利用率が2割前後であるのに対し、50代は8.5%、60代は5.0%と大きく差が開いている。
利用経験はあっても、利用頻度は高くない
インターネットバンキングの利用頻度について見ると、パソコンでは「月に2~3回」がトップで、「月に1回以下」、「月1回」が続いており、携帯では「月に1回以下」が最も多く、「月に2~3回」、「月1回」が続いている。このことから同レポートでは、時間と場所を選ばずに利用できるという携帯の利点が活かされていないこと、また、利用経験者は多いものの利用頻度は必ずしも高くないというインターネットバンキングの現状がうかがえると分析している。
また、利用しているサービスについては、パソコン・携帯ともに「残高・入出金明細などの預金口座の情報照会」が最も多くなっている。
インターネットバンキングの長所については、「24時間いつでも利用できる」がトップで、以下「利用手数料が安い」、「インターネットショッピング等で利用しやすい」が続いている。一方、短所については「個人情報の管理が不安」が最も多く、「ID・パスワードの管理が面倒」、「システム障害が不安」が続いている。
また、インターネット上での買い物(ネットショッピングやオークションでの落札を含む)についてたずねたところ、利用頻度は「月に2~3回」が35.3%で最も多いが、20代女性の「週1回」(19.0%)、40代女性の「週2~3回」(12.0%)が、他の層に比べて高くなっている。これらの代金の支払方法で最も多いのは「クレジットカード」でほぼ7割に達しており、2位の「インターネットバンキング」は12.1%にとどまっている。
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