「巻き込みがうまいリーダー」の根幹にあるのは?
西田 組織の垣根を越えていく中で、次世代の女性リーダーがリーダーシップを発揮し、周囲を巻き込んでいくためにはどのようなマインドセットが必要でしょうか?
三上 よく周囲から「巻き込みが得意ですね」と言われるのですが、その原動力を辿ると、「これをやってみたい」という強い好奇心に行き着きます。試してみたいことが山ほどあるけれど、自分一人では実現できない。だから助けを求めるのです。私にとっての「巻き込み」とは、目的を最短で実現するためには欠かせない手段と言えますね。
自分の弱みやできないことを開示するのは、少し勇気がいるかもしれません。しかし、生成AIは活用が本格化してまだ数年であり、今からでも誰もが十分キャッチアップできます。また、自然言語でインプット/アウトプットできますから、テクノロジーが苦手な方々にとって、発想次第で様々な発見を生み出す強い武器となります。AI時代にリーダーシップを発揮するためには、好奇心を持って人と接し、アイデアと突破力を生み出すための助けを求める力がますます重要になるでしょう。
もし失敗したとしても、変化が速い時代ですから、すぐに活かして成功へ変えることができます。そうした意味では、とても楽しい時代になってきたのではないでしょうか。

山派か川派か?予想通りにいかない時代のキャリア形成
西田 自分のアイデアや弱みをオープンにして周囲を巻き込んでいく姿勢は、チーム全体のモチベーションも引き上げそうですね。古濱さんはITの最前線からどのように捉えていらっしゃいますか。
古濱 三上さんのお話、とても共感しました。AI時代だからこそ、実現したいビジョンを自ら発信することが、その具現化を強く後押しするのは間違いありません。
私からは少し視点を変えて、多くの方が悩んでいるキャリア形成についてお話しします。キャリアを考える際、「山登り式か、川流れ式か」という視点を持つと良いと考えています。「山登り式」とは、明確な目標に向かってキャリアを積み重ねていく形式です。一方の「川流れ式」は目の前の課題を乗り越える中でキャリアが形成されていく形式。私もこちらのタイプです。
自分に合うスタイルを選んでいくのが大切ですが、様々なライフイベントがある女性リーダーは、その時々のタイミングでベストを尽くす中で新たな道を見出す川流れ式のキャリア形成も、選択肢の一つだと思います。そもそも、変化の激しい現代では「思った通りにいかない」のが当たり前。いずれのスタイルを選んだとしても、予想外の出来事や変化を許容しながら、キャリアを築いていく力は必要になりますね。
