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組織を組成するあなたへ

チームが疲弊する原因は現場にない。組織づくりで最初に決めるべき「最上段」とは

中西 佑樹[著]


「GO BUSINESS」でやったこと:決めて、語り続ける

 私が「GO BUSINESS」を見るようになったのは、サービス開始から3年ほどたった頃です。プロダクトが強く、事業は順調に伸びていました。ただ、プロダクトが強いと、組織の実行力が十分でなくても売れてしまいます。人を増やせば伸びる。成長しているSaaS企業ではよく見る光景です。

 プロダクトの力で売れている間は、「実行力をつけなければならない」という必要性が見えにくくなります。勝ち続けているうちは問題ありませんが、お客様の課題が変わった瞬間に勝てなくなってしまいます。「売れていること」と「変化に対応できる組織であること」は別問題なのです。当時の「GO BUSINESS」も「何を実現したいのか」が明確に言語化されていなかったため、まずは最上段を言葉にすることから始めました。

プロダクトの強さ × 組織の実行力
プロダクトの強さ × 組織の実行力

 ここでの「実行力」とは、組織として「考え、決め、動く」力のことです。最上段が決まっていなければ、考える基準も決める基準も生まれません。そのため、実行力向上の第一歩は最上段を決めることから始まります。

 決め方としては、まず私が最上段を言語化し、複数のメンバーに提示して議論しながら合意形成を図りました。「みんなで決めたい」という思いはよくわかりますが、意見を聞いて共に考えることと、決断の責任を負うことは別です。リーダーは「こういう組織にしたい」という意思を持って議論に臨み、最後は自分の責任で決めるべきです。

 そして、決めて終わりにしないことも重要です。これが2つ目の条件である「浸透」につながります。

 私は毎週火曜日の全員参加の共有会で、冒頭に必ずミッションの話をしつこいほど繰り返しています。その結果、全員が「何を実現する組織なのか」を答えられるようになりました。ただし、繰り返すだけでは不十分です。「なぜこの目標なのか」「なぜ今この施策なのか」まで丁寧に説明して初めて、メンバーは自身の業務と最上段のつながりを理解できるのです。

最上段から戦略まで、一筆書きで

 最上段は変えませんが、その下の要素は状況に応じて柔軟に変えてよいものです。最上段へ向かう途中のマイルストーン(私はビジョンと呼んでいますが、呼び方は各組織で決めればよいものです)、それを具体的な到達点に落とし込んだ事業目標、そして目標という山の登り方である事業戦略が続きます。事業戦略と並行して組織戦略も存在し、基本的には事業戦略が主となりますが、ときには戦略が組織に従うケースもあります(この点については今後の連載で触れていきます)。

最上段から事業戦略・組織戦略までの階層
最上段から事業戦略・組織戦略までの階層

 ここで重要なのは「つながり」です。この目標を達成すればビジョンにどう近づくのか、この戦略を実行すれば目標にどう届くのか。最上段から戦略まで、「だから、これをやる」と一筆書きで説明できる状態を目指します。つながりがあいまいだと判断のたびに優先順位の確認や再説明が必要になります。しっかりとつながっていれば、迷ったときに戻るべき場所が明確になり、実行そのものに注力できます。状況に応じて変更可能なものを見直すことも、リーダーの重要な仕事です。

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問題は現場で起きる。原因は手前にある

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この記事の著者

中西 佑樹(ナカニシ ユウキ)

GO株式会社 執行役員。2008年、不動産会社にてキャリアをスタート。2015年にフィリピン・セブ島で語学学校を創業。2019年よりスタートアップ企業の取締役として、事業開発、コーポレート、人事など幅広い領域を統括。2024年10月、GO株式会社に参画。現在は執行役員として、法人向けサービス「GO BUSINESS」と新規事業(物流領域)の事業責任者を務める。同時に、採用・広報・コミュニケーションデザインを含む全社横断的な施策を幅広く管掌。個人のnoteでは「組織と人」をテーマに発信中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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