アレクサの代わりになるサービスはあるのか?
第7回 、第8回 では、アレクサ自身が語ることの無い、アレクサのデータの問題点やデータが操作される危険性についてお話してきました。また、第9回 では、実際にアレクサのデータを操作できる様々な手法も紹介しました。 そんなにアレクサのデータに問題があるのであれば、なぜたくさんの人がアレクサの情報を参照しているのでしょうか。もっと世の中によいサービスは無いのでしょうか?今回はアレクサの競合と言われるサービスについて紹介していきたいと思います。
- Nielsen//NetRatings(ニールセン/ネットレイティングス)
- ComScore(コムスコア)
- Hitwise(ヒットワイズ)
- Compete(コンピート)
Nielsen//NetRatings(ニールセン/ネットレイティングス)
Nielsen//NetRatingsは、テレビ視聴率データの提供で有名なニールセンの、インターネット部門を担当するNielsen Online社が提供するインターネットトラフィック統計です。1997年に設立され、1999年からデータ提供を行なっています。 アレクサのように好きなドメインに対して簡単な統計データを得ることはできず、有料でレポートを購入することで、自社ウェブサイトと競合他社とのトラフィック遷移の比較などができます。
データの収集元は大きく二種類に分けられ、新聞社が世論調査で行なうときのようなランダムな抽選によるパネル選出(RDD)が一つ、もう一つは、懸賞つきネット広告などによって募集されています【注】。テレビの視聴率と同様、パネルの詳細(正確な人数や構成)については明かされていません。 日本法人としてネットレイティングス株式会社があり(1999年設立)、日本でのトラフィック統計のランキングや動向をよく発表しています。日本の新聞等のメディアで日本のウェブサイトの利用状況に言及する際に引用されることが多いデータではないかと思います。
【注】Nielsen//NetRatingのパネル応募ページ