米Microsoftは、10代の子どもたちのうち中学生から高校生にあたる7年生から10年生を対象に調査を行い、インターネットにおけるダウンロードとコンテンツ共有に関する法律についての知識がある子どもは、違法なダウンロードをしない傾向にあることがわかった。
発表されたデータによると、49%の子どもたちが、画像、文学作品、音楽、映画、ソフトウェアなどのダウンロードに関する規則についての知識をあまり持ち合わせていないと回答しており、規則を理解していると回答したのは11%にとどまった。また、規則を理解している子どもたちの82%が違法なダウンロードを行った者は罰せられるべきだと答えたのに対して、よく理解していないと答えた子どもたちでは、罰せられるべきと回答したのは57%にとどまっている。ただ、子どもたち全般に見られる傾向として、90%の子どもたちが自転車を盗むことに対する処罰を適切だとみなしている一方で、インターネットにおける違法ダウンロードに対する処罰を適切だとみなしているのは48%となっており、違法ダウンロードについての意識は全般に低いようだ。
また、ファイルのダウンロードや共有の経験がある子どもたちのうち、規則についての話を聞いたら違法ダウンロードなどの行為を続けないと答えたのは、男子が76%なのに対して女子は68%だったという。
Microsoftは、こうしたデータを踏まえて、Topics Education社とともに、中学校と高校向けのカリキュラム「知的財産権教育(Intellectual Property Rights Education)」を開発。Microsoftは、子どもたちに知的財産権についての知識を深めさせるために、自分で音楽をつくって電話の着信音としてダウンロードする過程を体験できるウェブサイト「MYBYTES」のベータ版を公開している。
違法ダウンロードについての規則を理解している子どもたちは、両親、テレビ、雑誌、ウェブサイト、そして学校で違法ダウンロードについての情報を得ている。しかし、子どもたちは、仲間からのプレッシャーと自身の経済状態から、違法ダウンロードに走ってしまう傾向があるようだ。
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