ソニーは、個人の調剤履歴の記録や管理向けに、FeliCaカードを利用した電子お薬手帳と、スマートフォン用アプリケーションを開発。FeliCaチップが埋め込まれたカードを薬局の端末にかざすだけで、調剤履歴の閲覧と調剤情報の記録を行うことができる。スマートフォン用アプリケーションをインストールすれば、モバイル端末からも情報を閲覧したり、診察を受けた際の症状や、服薬後の副作用、アレルギーなどの記録も可能となっている。
従来のクラウドを利用した一般的なサービスでは、利用者の個人情報とデータの両方がペアで同じクラウド上のサーバーに保存されるため、システムへの侵入があった場合は情報が同時に漏えいするリスクがあった。今回ソニーが開発したシステムは、個人情報とデータを分離し、データのみをクラウドに保存。このため、クラウド上のデータへの不正アクセスがあっても、個人情報が守られる構造を実現している。
ソニーはこの新サービスの実証実験として、2011年11月から川崎市宮前区にある約20の薬局にシステムを提供し、現在までに約1000名の利用者が実際に利用している。今秋からは対象エリアを川崎市全域に拡大して試験サービスを展開する。
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