日本の育児環境が変化し、新たな社会課題が浮上する中、博報堂生活総合研究所は、これらの課題解決の一助として、すべてのお母さんに配布される母子健康手帳を新たに作り直すプロジェクトを昨年8月からスタート。インターネットやソーシャルメディアを通じて全国から寄せられた声、医療関係者、お父さんお母さんへのインタビュー、国内外のケーススタディを通じて得られた発見やアイデアをベースに、「新・母子健康手帳(通称: 親子健康手帳)」が完成した。
新・母子健康手帳では、子どもの医療や薬の利用履歴を成人まで残す「健康カルテ」や、充実した予防接種ページ、平易なキーワード解説、オリジナル記念日カレンダーのほか、育児に参加するお父さん向けの情報や機能も備えている。
この新・母子健康手帳は4月から、島根県海士町、栃木県茂木町で利用を開始しており、同研究所では現在、手帖の使い勝手を検証するモニター自治体を募集している。今後は新たな検討ポイントを考慮し、2012年に予定されている厚生労働省省令様式の変更に合わせて改良を重ね、普及を目指す。
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