スマートフォン利用者のうち、ネットショッピングの利用経験者の割合が65.2%に達する(博報堂DYホールディングス調べ)など、スマホはただWebサーフィンをするだけのツールではなく、購入・決済などのアクションにも使われるツールになってきている。この流れは近いうちに、BtoCだけでなくBtoBの領域まで広がりそうだ。そのように示唆するいくつかの調査データが海外で発表されている。
Forrester Researchが2013年2月に発行したレポート「2013 Mobile Workforce Adoption Trends」によると、仕事に使った端末で多かったのは「デスクトップPC」(84%)、「ノートPC」(63%)、「スマートフォン」(48%)、「タブレット」(21%)の順。このうち「デスクトップPC」については、「他に選択肢がないから使っている」が回答者全体の53%分を占め、「自分で選んで使っている」は19%しかいなかった。一方でスマートフォンは「自分で選んで使っている」が36%。仕事に役立つから自ら進んでスマートフォンを利用している従業員が多いことが伺える。
また同調査によると、91%の従業員が自分のデスクでは「PC」を使用しているが、「スマートフォン」(64%)や「タブレット」(48%)も利用している。また、自宅で利用する端末は、「PC」(43%)、「スマートフォン」(69%)、「タブレット」(68%)とスマホやタブレットの利用率がPCを上回った。
そして企業で決裁権を持つ幹部クラスにも、こうした動きは広まってきている。2013年7月に発表されたForbs InsightsとGoogleによる共同調査を見ると、アメリカ国内の幹部クラスの51%が、3年以内に仕事で使用する主なツールとしてPCではなくモバイル端末を選ぶようになるとしている。
さらに同調査に回答した幹部クラスにモバイル端末の使い勝手を聞くと、「モバイル端末で個人的な買物を快適にできる」という意見に賛同したのは67%、「モバイル端末でビジネス関連の購入を快適にできる」に賛同は52%と、モバイル端末でビジネス関連の購入をすることにさほど抵抗を示してはいない。
過去6カ月間にモバイル端末を使ってビジネス関連で購入した一番高額なものについても、「10万ドル(約1000万円以上)」(4%)、「1万~10万ドル(約100万~1000万円)」(14%)、「5000~9999ドル(約50万~100万円)」(23%)となっている。
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