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溢れる動画コンテンツの中でキラリと光るためにすべきこと、おんせん県の「シンフロ」PR戦略に迫る

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2016/01/12 10:00

 大分県のPR動画「シンフロ」をご存知だろうか? 公開2か月で100万回再生を超える同動画。ソーシャルメディアにシェアをした視聴者の約40%が投稿に何らかのコメントを書き加える等、確実に見た者の心を掴みながら拡散することに成功した。多くの動画が溢れる現在、このプロモーションはどのように展開されたのか。今回、動画を制作した西広とPRを担当したPR TIMESに舞台裏を聞いた。

おんせん県おおいたが送り出した動画“シンフロ”とは?

 女性が温泉でシンクロナイズドスイミングをする動画「シンフロ」をご存知だろうか? 大分県内の温泉を舞台に、オリンピックメダリスト・藤井来夏氏が主宰するシンクロナイズドスイミングチーム「RAIKA ENTERTAINMENT」が、「OK Go」のPV等を手掛ける「振付稼業air:man」の振付によるシンクロナイズドスイミングを、国内外の広告賞で多数の受賞歴を誇る「invisible designs lab.」の清川進也氏が手掛けたBGMに合わせて演技するという動画。源泉数・湧出量日本一の“おんせん県”である、大分県のプロモーション動画だ。

 

 このシンフロは、リリース後2か月で再生100万回を突破している。動画コンテンツがあふれ、単純に制作するだけでは埋もれてしまう現在。多くの人に見てもらえ、きちんと成果を出す動画プロモーションを実現するために意識すべき点は何か。コンテンツ制作サイドの視点から、成功の秘訣を聞いた。

お話を伺った株式会社西広ソリューションプランニング局プランニング部マーケティンググループ一ノ瀬萌氏(左)、株式会社PR TIMESマーケティング本部マネージャー千田里美氏(右)
お話を伺った株式会社西広 ソリューションプランニング局 プランニング部 マーケティンググループ 一ノ瀬萌氏(左)
株式会社PR TIMES マーケティング本部 マネージャー 千田里美氏(右)

 福岡に本社を置く西広は、九州全域に支社を構える総合広告代理店。一ノ瀬氏は、プロモーションの企画立案から戦略構築まで広く担当している。シンフロでは、プランナーとして戦略プランニングに参画した。一方、PR TIMESはデジタルに強みを持つPR会社。同社の千田氏は西広が制作したシンフロのポテンシャルを活かしたWEB領域のPRを担当した。

WEBとTVの好循環が拡散を生む

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、「シンフロ」の概要とプロジェクトの流れを教えてください。

一ノ瀬氏:シンフロは、2015年10月5日にリリースした動画プロジェクトです。大分県様は2012年より、「日本一のおんせん県おおいた」というテーマでプロモーション活動をされています。今回の動画も、そのブランド推進活動の向上が目的です。

 プロジェクトの流れとしては、2015年春から当社でのプランニングがスタートし、夏から実際の動画撮影を行いました。このタイミングで、PR TIMESさんにPR施策のご相談をしました。動画のリリース日には、大分県知事による記者会見の直後に、ニュース配信を一斉に行い、特に認知を広げたい関西エリアでは、テレビCMも放映しました。

MZ:とても目を引く動画ですが、視聴ターゲットはどういった層なのでしょうか?

一ノ瀬氏:属性は特に設定していませんでしたが、次の3つの層をイメージしました。

  1. TVCM・TV番組視聴者、
  2. WEBニュース視聴者、
  3. WEB動画コンテンツ視聴者

 戦略的にはWEBニュース視聴者とWEB動画コンテンツ視聴者に向けたアプローチをベースとして、TVCM・TV番組視聴者はWEBでの閲覧を活性化するためのエリアフックとして考えていました。

 リリース後の動画アクセス分析や、ソーシャルリスニング分析からは、活性化するタイミングは朝と夕方の通勤・通学時間、ニュース番組放送時間、そしてであるYahooニュースや人気動画サイトに情報がアップされた時間だということがわかっています。ですから狙い通りWEBをメインに、TVでの情報に触れた人に上手くアプローチできたのではないかと思います。

 また、ニュースサイトからのツイートやシェアの拡散のスピード感が際立つと同時に、TVがツイートのきっかけとして機能していることも実感しました。加えて、WEBの大きな反応をキー局の情報番組で取り上げていただくという流れもございました。そのことで、さらにWEBでの視聴者が増えるという好循環を生むことができました。


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著者プロフィール

  • 東城 ノエル(トウジョウ ノエル)

    フリーランスエディター・ライター 出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。

  • 関口 達朗(セキグチ タツロウ)

    フリーカメラマン 1985年生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業。大学卒業後、小学館スクウェア写真事業部入社。契約満期後、朝日新聞出版写真部にて 政治家、アーティストなどのポートレートを中心に、物イメージカットなどジャンルを問わず撮影。現在自然を愛するフリーカメラマンとして活動中。

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