LINEリサーチは、2020年3月2日に3回目の新型コロナウイルスに関する調査を実施し、その調査結果を発表した。
職場での対応、推奨を含め「イベントや集会の中止」が約4割
会社員・公務員の方に、職場での対応や推奨されていることを聞いたところ、「イベントや集会の中止」が最も多い対応となった。
前回調査した時点で14%だった「イベントや集会の中止」は3倍近く増え、政府の基本方針に対して、職場での素早い対応があったことがうかがえた。また、「時差通勤」「在宅勤務・テレワーク」の対応も増え、前回調査からのわずか2週間弱の間に「時差通勤」については、5%から19%に。「在宅勤務・テレワーク」は、5%から14%となっていた。
「在宅勤務・テレワーク」等の対応が難しい業種でも「出社前の検温」など、様々な対応が増えていた。
続いて、居住地が東京、神奈川、埼玉、千葉の方の職場の対応状況を見てみると、「時差通勤の推奨」が32%。「在宅勤務・テレワークの許可/推奨」が24%という結果になっている。電車通勤が多い1都3県では、満員電車によるリスク回避のために対応している職場が多い傾向があった。
IT系の職場対応は「テレワーク」が5割強
福祉関連の業種では、「手指のアルコール消毒の常備」「マスクの着用の義務/推奨」「職場内の消毒/殺菌」「出社前の検温の義務/推奨」が他業種より高くなっている。福祉の現場では特に細心の注意を払って対応されていることがわかった。
IT・通信・インターネット関連では、他の業種に比べると「時差通勤の推奨」「在宅勤務/テレワークの許可/推奨」が高くなっている。
通常営業をしていない企業へ好意的な意見多数
新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、テレワークや時短営業、休業など通常営業をしないサービスや企業が増えてきているが、そういった企業やサービスに対してどのように思うかを聴取した。
「必要なことだと思うが、やりたくてもできない場合もあると思う」が約半数出ているが、次いで「従業員への配慮ができていると思う」「世の中の流れを反映していると思う」が高く上がっている。
こういった対応をやりたくてもできない職務や業種があることを理解する一方で、対応可能な企業に関しては、必要なこととして好評価な意見が大半を占めた。
なお、「在宅勤務/テレワーク」を行うことができない職種の中で、特に医療・福祉関連の人から、「日本国内での感染が起きているこのような時こそ勤務する必要がある、求められる仕事である」との意見が他の業種よりも高く見られた。
心配な点は「流行の落ち着く時期」「ワクチンがない」
新型コロナウイルスの日本国内での感染で心配な点としては、「いつ流行が落ち着くのかわからない」「ワクチンや特効薬がまだない」、「悪質なフェイクニュース・デマが出回っている」が上位に挙げられた。次いで、「マスクが手に入らない」とマスク不足の心配は続いている。
前回2月19日に実施した調査と比較して、「悪質なフェイクニュース・デマが出回っている」の割合に注目だ。前回13%から52%と大幅に上昇。トイレットペーパーが品薄になっている状況に見られるように、本来在庫が十分なはずのものが、デマ拡散により一部の買い占めが起きてしまい、店頭から不足するという事態が発生している。
「マスクが手に入らない」も前回調査から20ポイント増。用意していたマスクがなくなってきた、ドラッグストア等で入荷目途が立っていないことから心配している状況が見受けられる。
今の気持ちは「情報に踊らされず冷静に」が7割弱に
今後の新型コロナウイルスに対する気持ちについて聞いたところ、「情報に踊らされず、みんな冷静に対応してほしい」が約7割と高い結果になっている。続いて、「保健所だけでなく病院で検査をしてほしい」「保険適用で安く検査をしてほしい」など、検査に対する要望も高い結果となっている。
【調査概要】
調査手法:LINEリサーチ(LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査)
調査対象:日本全国の15歳~69歳の男女
実施時期:(1)2020年2月5日実施 (2)2020年2月19日実施 (3)2020年3月2日実施
回答者数:(1)5,233名 (2)5,024名 (3)4,991名
※LINEユーザーの性年代構成比にあわせてウェイトバック
※各回フレッシュサンプルで実施
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