セールスフォース・ドットコムは、年次調査レポートである「マーケティング最新事情」(第7版)の日本語翻訳版を公開した。
「イノベーションの推進」が最優先項目
調査全体において、マーケターの優先事項と重要課題は昨年に続き「イノベーションの推進」と「リアルタイムの顧客エンゲージメント」が上位にランクイン。コロナ禍で新たに「クロスチャネル、クロスデバイスのジャーニーの構築」「マーケティングROIとアトリビューションの向上」「コラボレーション」などが加わった。
価値の高まったチャネルTOPは「動画」
パンデミック以前、消費者と企業とのやり取りの42%がデジタル上で行われていたのに対し、パンデミック後は60%に増加。日本においては、マーケターの83%が「コロナ禍以降、自社のマーケティングチャネルミックスを変化させた」と回答した。
また、この1年で価値の高まったチャネルとして上位に挙がったのは「動画」「ソーシャルメディア」「デジタル広告」となった。
なお、動画は昨年の調査結果において「顧客ライフサイクルの様々なフェーズで特に高いROIを生み出したチャネル」として最下位に位置していた。
78%の企業がコロナ禍の影響でKPIの見直しを実施
調査全体において、78%の企業がパンデミックの影響で成功指標の変更または優先順位の見直しを実施。またこの1年で、ネットプロモータースコア(NPS)など顧客満足度指標に対するマーケターの意識が向上し、収益やマーケティング/セールスファネルといった指標よりも重要度において勝っていた。
データドリブンなCX創出に「完全に満足」するマーケターは約3割
日本では、マーケターの77%が自社の顧客エンゲージメントをデータドリブンで行っているが、データを活用し顧客が求めるエクスペリエンスを作り出す能力について「完全に満足している」とするマーケターは約3割だった。
マーケターが向上させたいスキル1位は「クリエイティビティ」
会社で受けるトレーニングがスキルアップに役立っていると評価したマーケターは36%だった。マーケターが向上させたいと答えたスキルの第1位は「クリエイティビティ」だが、日本においてこの分野のトレーニングを提供している企業は40%。データ分析のスキルトレーニングを提供している企業は30%だった。
【調査概要】
期間:2021年5月4日(火)~2021年6月3日(木)
対象:世界32カ国8,200人以上のマーケティングリーダー(うち日本のマーケターは300名)
回答数:8,227件
※第三者パネルプロバイダーによって収集。セールスフォース・ドットコムの顧客に限定されない。
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