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MarkeZine Day 2026 Autumn

300Bridge代表 藤原義昭氏と探る 小売×デジタルの次なる転換点

「コンビニにおける食の定義を変える」常識を超える思考とは?【ファミマ南雲氏×藤原氏対談・後編】


思い切った「選択と集中」で、失敗しない定番品を確立していく

藤原:次世代のコンビニを構築していく上で、既存の棚に新しいカテゴリーを「上乗せ」していくのか、それとも一度削ぎ落として「深さ」を出していくのか。南雲さんはどちらの方向性を考えていますか。

株式会社300Bridge 代表取締役 藤原義昭氏
株式会社300Bridge 代表取締役 藤原義昭氏

南雲:間違いなく後者、スクラップ&ビルドです。すでにコンビニの取り扱いカテゴリーや商品数は飽和状態で、これ以上の上積みは現場も顧客も限界に達しています。物価高騰や人件費の上昇が続く中で、加盟店さんがしっかりと利益を残せる効率的な店舗運営を実現しなければなりません。そのためには、思い切った選択と集中、画一的に考えないことが必要です。すでに上積みで戦うフェーズは終わっています。

藤原:何をやるかよりも「何をやらないか」を決めるのが戦略の本質。商品が多すぎるからこそ、そこを絞り込む決断が不可欠になりますね。

南雲:コンビニは長年、毎週のように新商品を出し続けることで鮮度を保ち、売上をつくってきました。新作が出れば棚がリッチになり、品切れがなくなって売上が増える。しかし、その戦い方自体を根底から見直す時期に来ています。

 たとえば、新作の数を少し減らし、定番商品の価値を圧倒的に高めていく。 たとえば売り場の一部に「今週のおすすめは絶対にこれ」と、お客様が迷わずに買えるようなコーナーを作る。VMDの作り方や棚の見せ方を変え、選択肢を絞り込み、「失敗しない買い物」を担保することで、結果的に店舗全体のベースアップを図っていく。やらないことを明確にし、提供する価値の深さを追求していくことが重要です。

アプリが顧客と店舗をつなぐハブに

藤原:コンビニで非常にもったいないと感じるのは、CRMがあまり機能していない点です。新商品で一時的にアテンションを引くだけで、ブランドと顧客の継続的な「関係性」を深く築けていません。ビジネスパーソンがランチを選ぶ際、おにぎりやおかずを組み合わせるのが面倒だという声は多い。もし「この3つを買えばPFCバランスは100点です」という提示があれば、それだけで購入の強い動機になると思います。

南雲:そこは「ファミペイ」アプリの活用で大きく変えられる余地があります。たとえば、お客様の購買データと解決したい目的を連携させて、パーソナライズされた提案を行うアプローチです。

 「今日はこのおむすびとサラダ、チキンを組み合わせれば、1食あたりの栄養バランスが完璧ですよ」といった具合に。お客様に寄り添う存在となって、迷わずその時に必要なものを買える世界が実現できるかもしれません。

藤原:データを一社で独占しようとせず、ヘルスケアアプリなどとシームレスに連携し、エコシステムの一部として機能させているのが肝ですね。そして、あくまで機能的な便利さに過ぎないという点に注意が必要です。大切なのは、「ファミリーマートが私のことを本気で考えてくれている」というエモーショナルなつながりを感じさせることです。

南雲:たしかに、効率化だけを追求してエモーショナルなつながりが無くなってしまうと、購買体験が無機質で寂しいものになってしまいますよね。店員さんと「最近どう?」なんてちょっとした会話があることに価値を感じる方もいます。

 そんな人間味のある触れ合いと、アプリを通じたパーソナライズされた提案。このデジタルとリアルの両方を融合させることが、次世代のCRMには欠かせません。

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人と違う価値を生み出す。キャリアにおける逆張りの法則

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/06/23 12:33 https://markezine.jp/article/detail/76976

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