楽天は、2月15日に2006年度の通期と第4四半期の決算発表を行った。第3四半期は大幅減益によって収益性の回復をせまられたが、さまざまな施策によって、第4四半期には増収増益を達成した。
第4四半期の連結業績は、売上高が前年同期比2.9%増の501億5,000万円、営業利益は同0.1%増の114億9,000万円、経常利益は同4.6%増の125億8,000万円。
事業別に見ると、楽天市場をはじめとするEC事業全体の第4四半期の業績は、売上高が前年同期比51.7%増の184億5,000万円。営業利益は同51.7%増の62億4,000万円、経常利益は同47.0%増の69億8,000万円。当四半期のEC事業の流通総額は2,083億円。ポイント・プログムなどによって、楽天会員1人あたり2サービス以上を利用する「クロスユース」のパーセンテージがアップし、2006年12月時点で全体の27.6%に達した。
楽天は、2006年度第3四半期に、過剰な投資やクレジットカード事業の不振などによって大幅減益となり、経営方針の改善をせまられていたが、前四半期中に業績不振の楽天KCとクレジット事業部門を、営業債権4,200億円とともにオリエントコーポレーションへ譲渡。三木谷社長は、グループ全体の収益性を高めるために、新しいマネジメント・システムを導入しコスト削減や予算管理の見える化などによって第4四半期にV字回復することを宣言していた。
2006年度通期の連結ベースの業績は、売上高が前年比56.6%増の2,032億7,000万円、営業損益が同16.4%減の291億4,000万円、経常損益が同9.0%減の334億1,000万円で着地した。
プレスリリース:「2006年度通期及び第4四半期 決算説明会」(PDF)