米アドビ システムズは昨年10月、ソーシャルメディアの解析に特化した「Adobe SocialAnalytics」を発表。Facebook、YouTube、Twitterなどの主要ソーシャルメディアのモニタリングと測定に対応した。
そして今年の3月21日、Adobe Digital Marketing Suiteに含まれる新製品として「Adobe Social」を発表。ソーシャルメディアの解析だけでなく、コンテンツの作成・投稿管理、ソーシャル広告の購入なども可能。対応するソーシャルメディアはFacebook、Twitter、Google+のほか注目のソーシャルサービスPinterestもおさえており、ソーシャル広告の最適化では、FacebookだけでなくLinkdInにも対応している。
一方、米グーグルは昨年12月、Google Analyticsでソーシャル分析を可能にする「ソーシャルデータハブ(Social Data Hub)」の提供を開始し、Delicious、Digg、Gigya、Google+、Bloggerなどがパートナーとして参加。
さらに今年の3月20日、Google Analyticsで「ソーシャル分析レポート」の提供を開始すると発表した。このレポートによって、ソーシャルトラフィック全体の価値を把握し、ラストとアシストの両方でコンバージョン価値が測定可能になる。また、ソーシャルメディアがどの目標に影響したのかを示すコンバージョンレポート、ソーシャルネットワークごとの行動の違いといった情報も提供する。
しかし、現在分析対象となっているのは、ソーシャルデータハブに参加しているメディアのみ。現在、日本のはてなブックマーク(はてな)や、yaplog!(GMOメディア)を含む21社が参加しているが、そこにTwitterやFacebookは入っていない。
コンテンツの制作・管理から解析まで、ソーシャルメディアマーケティングの一連の流れに対応した製品群Digital Marketing Suiteを展開するアドビ、Google Analyticsのソーシャル分析レポートでユーザーにソーシャルメディアマーケティングへの一歩を踏み出させようとするグーグル。世界最大のソーシャルネットワークFacebookは日米でマーケター向けイベント「fMC」を開催。フェイスブック ジャパンは、国内の月間ユーザー数は1000万人を突破した。今年、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する動きは新たな段階にシフトすることになりそうだ。
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