Rocket Fuelは5日、[x+1]の買収を発表した。[x+1]の企業価値は2億3000万ドルと見られ、買収にあたってRocket Fuelは、現金1億ドルと普通株式540万株を提供する。
ニューヨークに拠点を持つ[x+1]は、DSP、DMP、タグ管理、モバイル広告技術などを統合した「Origin Programmatic Marketing Hub」というプラットフォームを提供。予測最適化エンジンを搭載したDMPは完全にDSPと統合され、ファーストパーティ、サードパーティデータを使って、マーケティングに関する決定を予測。これによって[x+1]は、マーケターが自ら広告費を運用することを可能にする。
また、OriginはForresterがDMPとDSPの2つの領域においてリーダーと認めた唯一のプラットフォームである。[x+1]のプラットフォームからのデータの統合によって、Rocket Fuelは機械学習メディアバイイングアルゴリズムを強化したい考えだ。
さらに、今回の買収は、Rocket Fuelにとって、デジタルマーケティング・エンタープライズSaaS市場への参入も意味する。ここには、Oracle、Salesforce、Adobeのほか、Sprinklrといった新興企業もいる。ADWEEKは、メディアバイイング企業であるRocket Fuelが、DMPを提供する[x+1]を買収したことに注目。なぜならその顧客には、intuit、Discover、Allstateおよび日産が含まれるからだ。両社は今後、Fortune 100から中小企業にいたるまで、あらゆる規模の企業およびエージェンシーにソリューションを提供。さらに、Rocket Fuelのソフトウェアライセンスビジネスも拡大する。
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