サイバーエージェントは、動画広告市場に関連する調査を行う専門組織「オンラインビデオ総研」を設立。取り組みの第一弾として、シード・プランニング デジタルインファクトと共同で、国内大手企業の動画広告の利用動向に関するアンケート調査を実施した。
動画広告の出稿率は拡大傾向
大手広告主企業の動画広告の出稿率をみると、動画広告を利用している企業の比率は2014年時点で20%、昨年対比211%と出稿率が急増。2015年の出稿率は37.8%を見込み、このままのペースで2016年も推移すると、全体の出稿率が50%を越え、ることが予測される。
出稿目的は「認知獲得」、出稿しない理由は「効果が未知数」がトップ
動画広告の出稿目的として、商品・サービスの「認知獲得」を出稿目的とする大手広告主企業が全体の91.7%に該当。続いて、商品・サービスを訴求する「Webサイトへの誘導」が、全体の50.0%に該当した。
商品・サービスの「想起の獲得」、「詳細理解の促進」は、ブランディング広告に多いKPIである一方、商品・サービスを訴求する「Webサイトへの誘導」「Webサイトからの購買促進」は、ダイレクト広告に多いKPIといえる。全体の約9割に該当する、商品・サービスの「認知獲得」は、ブランディング広告・ダイレクト広告に関わらず、動画広告ならではの共通の指標として、一般的に認識されており、出稿目的が多様であることも特徴の一つだと考えられる。
一方、動画広告を出稿したことがない企業のうち、48.1%が「効果が未知数」のため広告出稿を躊躇している。また、「自社商品・サービスの訴求先として適切ではない」と考えている企業が32.1%存在する。
約6割が前年出稿額以上の出稿を予定
2015年の動画広告予算の予定について、現在、動画広告を出稿している大手広告主企業のうち、2015年の予算を「増やす」との回答したのは全体の36.8%、「同等」が21.1%で全体の57.9%を占め、約6割が前年出稿額以上の出稿を予定している。
【調査概要】
調査主体:株式会社サイバーエージェント オンラインビデオ総研
調査時期:2015年6月~8月
調査方法:郵送アンケート調査、Web画面で回答入力されたデータを集計
調査機関:デジタルインファクト(株式会社シード・プランニング)
調査対象:大手企業は、下記のデータを参照し、アンケート票の郵送先を選定。
1)日経広告研究所「2014年度有力企業の広告宣伝費」掲載の大手広告主及び、年間売上500億円規模の大手企業1,650社
2)ビデオリサーチインタラクティブ「Web Ads Report Advance」2014年1月1日~12月28日のPCインターネット広告出稿額上位1,000社
※上記1と2より、重複処理を実施。
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