音楽ファイルを販売する際には、著作権保護の観点からDRM(Digital Rights Management:デジタル著作権管理)技術を使って、再生、コピー、ダウンロード、共有、データアクセスの回数に制限を加えたファイルと、これらの制限から自由な利用が可能なDRMフリーのファイルの2種類が存在する。レコード会社はこれまでDRMファイルでのビジネスを望んできたが、ユーザー側はどんな機器でも自由に再生できるDRMフリーを望んでいる。
Amazon.comは2007年9月、DRMフリーのMP3だけを扱う「Amazon MP3」をオープンし、27万人以上のアーティストの330万曲にもおよぶ楽曲を提供してきた。このオンラインストアを2008年中に世界展開することが1月27日に正式に発表された。
2007年には、DRMフリーの音楽ファイルの販売を認めるかどうかで、iTunes Storeを運営するAppleとレコード会社が攻防を繰り広げた。今回のAmazon.comの発表によって、2008年にはさらにDRMフリー化が進むことになりそうだ。
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