いま騒がれているクチコミはただのブームにすぎません。今回は、筆者が主催するWOM勉強会でも、ここ最近話題になっているブログPR広告について、クチコミブームと絡めならがまとめてみたいと思います。
クチコミブームの到来
新聞、雑誌でもここ最近は「クチコミ」という文字が躍っています。クチコミに関する書籍もたくさん出版されています。Amazonを見てみましたが、クチコミに関する類書は10冊どころではありませんでした。筆者も何冊かは読んでいますが、とても追いつきません。まさにブームの最中というわけですが、今回はブログを対象にした記事広告サービス、「ブログPR広告」について述べたいと思います。
第1回で「Buzzはお金では買えない」と書きましたが、その後もこの手のサービスは増え続けています。筆者が先日調べただけで、16サービスもありました。海外、とりわけ米国ではPayPerPostなど主だったところでは3社くらいしかないので、日本の状況は異常なのかもしれません。この手のサービスは、新規参入系(このサービスで起業)もしくはアフィリエイト会社やSEOコンサル会社の新事業系の大きく2種類に分類されます。
筆者の記憶が正しければ、この業界のファーストエントリーは、2005年の12月にスタートした「プレスブログ」です。なぜ憶えているか、それは筆者も似たようなサービスを考えていたからです。少し話はそれますが、当時考えていたサービスの仕組みをご紹介します。

現在存在する各社のサービスは、上記項目をある程度実現しています。しかしながら、現在筆者がこれらのサービスに否定的な態度を取っているのは、大事なポイントを外しているからです。それは「企業とブロガーの良好な関係構築を手助けする」という本質部分がほとんど消えてしまっていることに尽きます。
筆者のサービス案と、現状のサービスにおいて具体的に異なる点を挙げるとすれば、ほとんどのサービス事業者が、自社の抱えるブロガーリストに対して、メール(リリース)配信サービスを提供しているのに対して、筆者が考えたのは第三者機関としてのサービス事業者が(全配信ではなく)興味を持ちそうなブロガーをリストアップする、抽出サービスであることです。それにより、企業とブロガー双方にとってノイズの少ない環境を実現できると考えました。ただ、現在のこの手のサービスの使われ方からすると、参加ブロガーはノイズを減らすよりは数多くのオファーを受ける方を希望しているようです。ここは筆者の読み違いでしたが、それでも品質管理の観点からは間違っていると思います。
後は最後のポイントで挙げているように、集合知の活用です。これは「悪意のある記事を書くブロガー」や「ルールを守ってくれる良心的なブロガー」などを利用企業全体でソーシャルレーティングすることで参加ブロガーの質を担保する仕組みです。同時に「担当者が誠実な企業」や「記事を書く際に強引な指定をする企業」、「教えた連絡先にメールマガジンなどを許可なく送りつけてくる企業」などをブロガー同士でソーシャルレーティングすることにより、不誠実なサービス利用企業(広告主企業)を排除する仕組みも用意して、双方向の評価システムを提供したいと思っていました。今のところ、このような評価システムを採用したサービスはないようです。
企業がブロガーと付き合うことは良いことだと思います。ただそのバランスは非常に難しくて、企業がコントロールしようとしてはいけないし、かといってブロガーも不遜な態度を取るべきではありません。その中間で調整をすべきで、サービス事業者がどこまでこのことを理解して運営しているのかは多いに疑問です(きちんと節度を持って運営しているサービスもあると信じています)。
回答率は67%、3分の2の企業から回答を得た
そこで筆者は今年1月に各サービス事業者に対して公開質問状を送りました。この質問と事業者の対応について説明しましょう。
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河野 武(コウノ タケシ)
1974年7月3日生まれ。立命館大学経済学部卒。コミュニケーション・デザイナー。マーケター。企画屋。
1997年、ニフティ入社。2001年にニフティ退職後、フリーターとして数年過ごし、2004年から2005年までオンライン書店ビーケーワンの専務取締役兼COOを務める。ECサイト初となるトラックバックを導入し、また「入荷お知ら...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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