D2C、サイバー・コミュニケーションズ(CCI)、電通の電通グループ3社は、電通が2019年2月に発表した「2018年日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を、広告種別、取引手法別、デバイス別などの切り口で分析し、さらに2019年の予測を加えた「2018年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を発表した。
広告種別では、検索連動型広告とディスプレイ広告で全体の約8割
2018年のインターネット広告媒体費は、1兆4,480億円。そのうち構成比が高いのは検索連動型広告(39.4%)とディスプレイ広告(38.9%)で、合わせると約8割を占める結果となった。
近年、新領域として注目されてきたビデオ(動画)広告は2,027億円で、全体の 14.0%。次いで、成果報酬型広告(6.8%)、その他のインターネット広告(0.8%)と続いた。
モバイル広告費が初の1兆円超え
2018年の「インターネット広告媒体費」をデバイス別に見ると、モバイル広告費が全体の70.3%(1兆181億円)となり、初めて1兆円を突破。デスクトップ広告は、4,298億円(29.7%)となった。
また、デバイス別×広告種別で見ると、モバイルの検索連動型広告が最も構成比が大きく(27.7%)、次いでモバイルのディスプレイ広告(27.6%)となった。デスクトップ広告では、検索連動型広告の構成比(11.7%)が、ディスプレイ広告の(11.3%)をわずかに上回った。
2019年インターネット広告媒体費は、全体で1兆6,781億円まで成長見込み
好調なモバイル広告の成長により、2019年インターネット広告媒体費は、全体で前年比115.9%の1兆6,781億円になると予測。内訳はモバイル広告1兆2,493億円(前年比122.7%)、デスクトップ広告4,288億円(同99.8%)。
ビデオ(動画)広告費は、2019年には2,651億円への拡大を予測
急成長を遂げるビデオ(動画)広告の2018年の広告費は2,027億円。2019年には前年比130.8%の2,651億円へと拡大する見込みだ。なかでもモバイル広告の成長が著しく、前年比139.3%と全体の伸びをけん引する予測だ。
【調査概要】
調査主体:D2C/サイバー・コミュニケーションズ(CCI)/電通
調査時期:2018年12月~2019年2月
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