インテージは、「2020年、今年売れたものランキング」を発表。以下、一部内容を紹介する。
マスクの販売金額が前年比で425%に
1位はマスクで、販売金額は前年比425%に。例年、インフルエンザ予防や花粉症対策として一定の需要があり、ここ10年ほど市場拡大が続いていたが、コロナ禍により販売金額は大きく伸びた。2位は殺菌消毒剤で302%。傷口の消毒などを除いた手指消毒剤に限定すると、さらに数字は跳ね上がり、販売金額は前年比910%となった。公共施設やレストラン、スーパーなどの入り口に置かれるようになった手指消毒剤。個人で持ち歩く生活者も増えているようだ。
昨年1位のデザートドリンクの販売金額の前年比は131%、一昨年1位のサバ缶は151%だったことを考えると、これらのカテゴリーが、いかに急激な伸びだったかがわかる。
なぜ6位に「玩具メーカー菓子」がランクイン?
コロナ関連のカテゴリーが上位に並ぶ中、異彩を放ったのが6位・玩具メーカー菓子(玩具メーカーのおもちゃ付きの菓子)。国民的ヒット作品・「鬼滅の刃」関連の商品を中心に、大幅に販売金額を増やした(販売金額前年比:153%)。8位のプロテイン粉末は、女性を中心に購入者が大きく増加。特に、大豆が主原料のソイプロテインが伸長した。コロナ禍で外出や運動の機会などが減り、美容と健康を気にした層からの支持が大きかったようだ。
巣ごもり消費の影響は食品類にも
30位までには食品が多数ランクイン。9位の冷凍水産は、家庭で手軽に魚貝類を味わえること、主食との相性がいいこと、長期の保存がきくことから人気を得た。また、保存期間が長い食品として、冷凍農産(24位)、フルーツ缶詰(28位)、畜肉缶詰(30位)などもランクイン。
外出自粛期間中に家でスイーツづくりをする生活者が増加したことにより、ホットケーキやクッキーなどの材料となるプレミックス(10位)や、ホイップクリーム(12位)、エッセンス類(15位)、蜂蜜(18位)などもランキング入り。主食類では、パスタやインスタント麺が販売額を伸ばした。
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