サステナブルな取り組みが評価される時代へ
3つ目は、社会動向について。昨今、日本でも多くの企業がSDGsへの貢献をミッションに掲げているが、ESG投資を見据えたSDGs貢献の重要性を小林氏は強調した。ESG投資とは、環境、社会、企業統治に配慮している企業を重視し、選別して行う投資のことを指す。近年は企業価値を示す株価の取引において、業績だけでなくSDGs貢献に関する発信を加味して投資する動きが増えているという。
「株式市場の6割以上を海外からの投資額が占めている日本において、サステナビリティへの取り組みを世界の投資家に向けて発信することの重要性は計り知れません。マーケティングには関係の薄い話に聞こえるかもしれませんが、投資家のみならず消費者の中にもサステナビリティを重視する人は増えています。注力するに越したことはありません」(小林氏)

小林氏は社会動向としてDXの推進加速についても言及した。新たな価値創造を目的にビジネスモデル、マーケティング、組織の仕組みなど、あらゆる領域でデジタルシフトが進められる一方、陥りがちな失敗が「目的と手段の入れ替わり」だ。デジタルに対応することが目的になってしまっていないかを逐一点検するよう小林氏は呼びかけた。
「多言語対応」が売上につながる重要な要素に
続けて、多言語対応のトレンドについても触れられた。世界的に発展しているサイトを選出する「Web Globalization Report Card 2020」によると、主要150サイトでは平均33もの言語がカバーされている。対応言語の拡大はここ1、2年で顕著な傾向を見せ、背景には海外へのビジネス展開に力を入れる大手企業の存在があった。一方、日本国内で33言語をカバーしているサイトは上場企業を含めてもほとんど見当たらないという。
「インターネットが普及し、様々な国のサイトへアクセスできるようにはなりましたが、多くのユーザーはそれらに母国語でアクセスしたいと思っています。EUの調査会社が加盟国に住む1万3,700人に向けて行ったアンケートによると、10人中9人が『母国語でサイトを訪問することを好む』と回答し、42%の人が『母国語以外のサイトで商品を購入したことがない』と回答しました。言語対応がビジネスの国際化を促進し、売上につながる重要な要素であることを示すデータと言えます」(小林氏)

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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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