電通は、スポーツが持つ新たな価値を研究する「スポーツ未来研究所」を発足した。第1弾の活動として、スポーツ観戦の体験価値をデータによって定量的に把握する研究を開始した。
共同研究は、早稲田大学スポーツ&エンターテインメントマネジメント研究室、東海大学スポーツマネジメント戦略研究室、電通サイエンスジャムと連携して実施。観戦中の観客の感情を、脳波・心拍など専用デバイスによるリアルタイム測定によって計測し、結果に従来の主観的データや電通の分析ノウハウ、両大学の研究成果を掛け合わせる。これにより、観客の感情変化を定量的に捉え、観戦体験の本質的な価値を可視化する。
また、同様の手法で複数人での観戦中に起こる「感情のシンクロ」の解明にも取り組む。観戦スタイルの違いが感情共有に与える影響や、感情のシンクロが観客のウェルビーイング、競技や選手・スポンサーへの意識変容につながるメカニズムの解明も目指す。
さらに最初の調査として、日本サッカー協会の協力のもと、サッカー男子日本代表の試合を対象に実施。現在は調査データの分析を進めており、今後、分析結果を発表する予定だ。
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