電通グループは2025年6月16日、「電通スポーツ&エンターテインメント(以下、電通S&E)」をグループ横断のイニシアチブとして、グローバルに展開すると発表した。
同社によると、電通S&Eは国内外のケイパビリティを集約し、スポーツとエンターテインメントの力でコンテンツに内在するビジネス機会を活用する。クライアントのマーケティングやブランディング課題の解決に加え、パートナーや同社が保有するIPのグローバル成長や価値創造に貢献するという。
電通グループは現在、スペシャリスト約1,200人を擁し、世界21ヵ国でクライアント約1,300社を支援している。同社は60年以上にわたり日本と海外でスポーツ領域を牽引し、エンターテインメント領域では1980年代後半から映画・音楽・アニメ・ゲーム事業に関与してきた。
今回の展開では、日本、米国、イギリス、アジア、中東・北アフリカなどの主要地域の拠点をつなぎ、ハリウッドの大作映画や世界的なスポーツイベントから、ゲームを活用した広告やイベント体験まで、コンテンツの可能性を最大化しながらアクティベーションや事業機会を創出していく。
この取り組みの一環として、電通と電通アニメソリューションズは共同で「dentsu anime solutions」ブランドを立ち上げ、本格的に海外展開を図る。北米、中国、東南アジアの海外3拠点を中心とした複数市場で、アニメコンテンツを軸とした統合的なマーケティングソリューションを提供する予定だ。
具体的には、日本アニメの海外ディストリビューションや商品展開に加え、クライアントの海外事業におけるアニメコンテンツを活用したプロモーション展開など地域ごとに最適なソリューションを提供するという。
また、2023年に立ち上げた「dentsu Sports Analytics(電通スポーツ・アナリティクス)」では、既存の北米、欧州、APAC市場に加えて、中東・北アフリカ地域に展開する。
電通グループは2025年2月に新中期経営計画を発表しており、最終年度の2027年にはグループ全体の成長軌道への回帰を目指している。スポーツ&エンターテインメント事業で「インテグレーテッド・グロース・ソリューション」の強化を進める方針だ。
【関連記事】
・NTTドコモ、CARTA HDを連結子会社化 電通グループと3社提携でマーケティングDX支援を強化
・電通グループ、dentsu North America CEOにBeth Ann Kaminkow氏
・電通、上場企業の個人投資家向けIRを支援する「IR-BRANDING 360°」の提供を開始
・電通デジタル、電通・LINEヤフーと「SynWA project」を発足
・電通、仮想市場でマーケティングを事前検証する「People Simulator」開発
「電通スポーツ&エンターテインメント」内で同事業を推進する主な組織・ネットワーク
日本:電通、電通アニメソリューションズ、電通ミュージック・アンド・エンタテインメント、SPORTS Edge、東京有明アリーナ
グローバル:電通スポーツインターナショナル (Dentsu Sports International)MKTG Sports + Entertainment、dentsu entertainment、dentsu gaming