ハルメク生きかた上手研究所所長の梅津順江氏が、「今どきシニアの消費行動」を読み解き、マーケティングのヒントを示す本連載。今回は、「シニア女性のデジタル利用の実態と価値観の変化」がテーマです。ハルメク生きかた上手研究所の調査によると、シニア女性のスマホ利用率は98.9%に達し、もはや生活に不可欠な“必然”の段階に達しました。なぜ、デジタルに対する価値観が変わったのか。その背景を読み解きます。
シニアのデジタルは“想像以上”ではない、必然である
シニアのデジタル利用は、もはや「想像以上に進んでいる」という話ではありません。むしろ、生活課題とデジタルが結びついた“必然の結果”と捉えるべき段階に来ています。スマホ利用率は98.9%に達し、年代差もほぼ消えました。
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ここで注目すべきは、単なる普及率の高さではなくデジタルに対する“意味や価値観の変容”です。デジタルは特別なものではなく、日常の中に溶け込み、生活を支える存在へと変わりました。シニアはデジタルに適応したのではなく、生活の側から必然的に取り込んできたのです。
生活課題がデジタルを必要とした“インフラ化”する日常
なぜ、シニアの中でこれほどまでにデジタルに対する価値観が変わったのか。その背景にある変化を読み解きます。
第一の要因は、生活課題の存在です。買い物、健康管理、情報収集といった日常のあらゆる場面で、デジタルは不可欠な存在となりました。特にネットショッピングやキャッシュレス決済は、移動や時間の制約を補うものとして定着しています。
ここで重要なのは、「便利だから使う」という段階を超え、「使わないと不便」な状態になっている点です。デジタルは、生活インフラへと変化しました。シニアにとってのデジタルは、もはや新しいものではなく、日常を支える基盤となっています。
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梅津 順江(ウメヅ ユキエ)
ハルメク 生きかた上手研究所 所長
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを行い、誌面づくり・商品開発・広告制作の糧になるインサイトをつかんでいる。時代や世代も捉えて、半歩先の未来も予測している。著書に「消費の主役は60代 シニア市場最前線」(同文舘出版)な...
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