ライフパフォーマンス向上型のアパレルブランド「NAVYNAVY」
MarkeZine:はじめに、藤田さんのご経歴とNAVYNAVYが生まれた経緯を教えてください。
藤田:私は元々「ナチュラルビューティーベーシック」というブランドで、20年ほどデザイナーをしていました。当時は仕事でテクノロジーに触れる機会はほとんどなかったのですが、3年前に「CLO(クロ)」という3Dファッションデザインソフトの社内推進を担当することになり、配属されたのがITの事業部でした。そこでテクノロジーを身近に感じるようになったんですね。
その後、新規事業開発を担当する中で生まれたのが、AIエージェントと共創する新しいアパレルブランド「NAVYNAVY(ネイビーネイビー)」です。NAVYNAVYは、忙しい女性のライフパフォーマンスを向上させるブランド。「頑張るあなたを、高揚感と時間と機能性を軸に服で支える」というコンセプトで展開しています。

MarkeZine:課題解決型の特色が強いブランドなんですね。
藤田:そうですね。ブランド開発の際は、女性の課題にフォーカスし調査分析を行いました。調べていく中でわかったのは、女性は37~38歳が「悩みのピーク」だということ。仕事・家事・育児が重なる時期はマルチタスクに追われ、自分の時間が確保できないという切実な悩みがあるのでしょう。かくいう私も働く女性として様々な課題を感じていたので、手触り感のあるリアルなブランドを作りたいと考えました。
また、アパレルブランドにおける機能性の訴求は時代の流れもあると思っています。たとえば、酷暑など天候の変化などを受けて、速乾性や通気性など衣類にもより機能性が求められるようになってきていますよね。他にも、近年はヒールを履かない人が増えていますし、ヒールも低くなってきています。ブランドとプロダクトの開発は、ファッション領域でも大きく変わってきていると思います。
「AIと作ったほうが早いかも」――AIエージェント元年の決断
MarkeZine:何より気になるのは、22体のAIエージェントと藤田さんというチーム体制で運営されている点です。そもそも、なぜAIエージェントとブランドを作ろうと思われたのでしょうか?
藤田:正直に言うと、ブランド立ち上げのタイミングに人件費をそこまで確保できなかったというのが一つ理由としてあります。ただ、AIエージェントの波にうまく乗れたのも確かです。NAVYNAVYを立ち上げたのは、「AIエージェント元年」と言われる2025年初めのタイミング。「もしかしたら、AIエージェントと作ったほうが早いかも」と考え、チャレンジすることにしました。
MarkeZine:2025年前半から動き始めたということは、かなり早いタイミングでAIエージェントを導入されたんですね。なにかAIエージェントのソリューションを使われているのでしょうか?
藤田:AuthenticAI(オーセンティックエーアイ)が展開している、クリエイティブ業界に特化したAIプラットフォーム「Maison AI」を利用しています。当時、とあるセミナーでMaison AIを知り、「これだ!」とすぐに問い合わせました。最初は機能も限られていたのですが、PoC的に活用させてもらう中で、機能はあっという間に拡張していきました。AIの進化は本当に早くて驚きます。
