「フォロワーやインプレッションは伸びているのに、社内の評価につながらない」「毎日投稿しているが、事業への貢献度が見えにくい」。顧客接点としてSNSが定着した一方で、その成果や投資対効果に悩む企業は少なくありません。SNSを事業成長に直結させるためには、目的に裏付けられた本質的な「KPI設計」と「全体設計」が不可欠です。本稿では、何を目標にすべきか迷う担当者やマネージャーに向けて、SNSマーケティングを事業成長につなげるために欠かせない全体設計の考え方と、自社の現状を把握するチェックポイントを、株式会社ホットリンクの柴岡幸輝氏が解説します。
流行ってるから・とりあえずで運用を始めていませんか?
SNSの運用はマーケティングにおいて当たり前になる一方で、担当者の「KPIを何にすればいいかわからない」という声をよく耳にします。フォロワー数にするのか、エンゲージメント率にするのか、あるいは別の指標なのか。投稿や広告の出稿を続けてはいるものの、何を目標にすればよいか定まっていない企業は少なくありません。
よくある失敗は、媒体ありきで始めてしまうケースです。たとえば、「競合がInstagramを使っているから、うちもやろう」「TikTokが流行っているから強化しよう」と、直感的に媒体を選んでしまうケースです。
しかし、一口にSNSといっても特徴は媒体によって大きく異なります。商材特性や運用目的に合致しないSNSを選択すると、投資対効果(ROI)が見合わない可能性が高まります。
また、媒体ありきで進めようとすると、本来実現したいはずの「目的」が後付けになりがちです。定量的に計測しやすい「フォロワー数やインプレッションを伸ばそう」という流れになりやすく、気づけばKPIがSNS内の数値だけになっている状態の企業も少なくないのです。
既にSNSを活用されている方なら実感があると思いますが、フォロワーが増えることと売上が伸びるかどうかは別の話です。SNSはあくまで手段です。本来は、SNS活用の目的と戦略を先に定め、そこから目的に合う媒体とKPIを決めていくのが正しい考え方と言えます。
重要なのは、KGIから逆算すること
本来、企業がSNSを活用する際は、取り組むべき「正しい順序」があります。以下の順番で考えていくと、事業目標から媒体選定まで筋の通った設計ができます。この順序が崩れている場合、前述のような「媒体ありき」の状態に陥ったり、目的が後付けになったりしやすいのです。
- 自社のKGI(事業目標)は何か
- そのKGI達成にSNSはどう貢献できるか
- その貢献を測るKPIは何か
- そのKPIに対して最適なSNS媒体はどれか
媒体ありきの運用をしている企業の場合、(4)の「媒体選定」からスタートし、(3)の「KPI設定」でフォロワー数やエンゲージメント率を置き、(1)の「KGI」とのつながりは曖昧なまま運用してしまうことが多いです。
重要なのは、KGIから順に考えることです。たとえばKGIが「新規顧客の獲得」であれば、SNSに求める役割として「まだブランドを知らない層への認知拡大」が考えられます。そこから、認知拡大の効果を測ることができるKPIは何か、SNSでどのように実現するのか、KPI達成に向いている媒体はどれかを考えていきましょう。
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柴岡 幸輝(シバオカ コウキ)
株式会社ホットリンク コンサルティング営業本部 ソリューション営業部 部長
新卒で広告代理店に入社し、デジタル領域を中心としたマーケティング支援に従事。企業のブランディングから販促施策まで、幅広い業種・課題に向き合う中でSNS活用の可能性を実感。その後、インフルエンサーマーケティングの専門会社にてクライ...
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