先の見えない経済状況が続くなか、2010年度卒業予定の学生の間では、業績や長期雇用といった点を重視する「実利志向」の傾向がみられた。人気企業総合ランキングでは、全日空(ANA)が3年連続の1位。2位には例年早期採用活動に力を入れるP&Gが昨年比59位アップで続き、3位は昨年2位の資生堂となった。
【総合ランキング結果 1 位~30 位】(カッコ内は2009年度)
1位(1位) 全日本空輸(ANA)
2位(61位) プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン
3位(2位) 資生堂
4位(7位) ソニー
5位(9位) パナソニック
6位(18位) サントリー
7位(14位) 電通
8位(12位) 花王
9位(15位) 三井物産
10位(25位) 日本航空(JAL)
全体的な傾向として、銀行・保険を中心とする金融、不動産、IT、人材、重厚長大系メーカーが業界全体で順位を下げ、不況下でも相変わらず根強い人気を誇るテレビ・ラジオ、広告などのマスコミや、個人消費者向けの商品を持つメーカーが順位を上げている。
上位30社を見ると、三菱東京UFJ銀行(15位)、三井住友銀行(18位)、みずほフィナンシャルグループ(20位)と3つ銀行が入っているがいずれもランクダウン。テレビ局では昨年比101位アップした日本テレビ放送網が29位に入った。また広告代理店では、12位に博報堂/博報堂DYメディアパートナーズが、25位にアサツー ディ・ケイが入っている。
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