NTTレゾナントは、全国の私立中学校・高等学校を対象にアンケートを実施し、220校から有効回答を得た。調査の結果、インフルエンザによって学級閉鎖が発生した学校は約半数にのぼっており、家庭に休校を知らせるための緊急伝達手段が決まっている学校はほぼ100%に近くなっている。学校側が日常的な保護者への情報伝達としてもっとも多く利用しているのは、「生徒を通じての配布物(学級だより)」で、その次が「学校ホームページ」となっているが、緊急連絡時には手段の選択に頭を悩ませている学校も多い。
学級閉鎖の連絡など緊急を要する場合は、「学校ホームページへの掲載」と「電話連絡網」がともに5割以上で、「担任によるクラス全家庭への個別電話」が4割と、通常とは異なる手段を選択している。しかし、学校ホームページの利用については、「インターネットが見られない家庭には情報が伝わらない」「更新してもそのタイミングを通知できない」という懸念がある。また、リレー式の電話連絡網は、途中で連絡が止まってしまう、連絡が終わる時間が読めないなどの欠点がある。
そのため、今後利用したい手段としては、「システムによる携帯・PCへのメール全校一斉送信」「個人・クラス・全校など教員が任意の範囲でメッセージを送ることができる双方向連絡」がともに上位にあがり、インターネットを使った、より柔軟な伝達手段への利用意向が高くなっている。
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