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事例から読み解くユーザービリティ改善の勘所

【事例】SEShopで実験!コンテキストで異なるユーザーの閲覧行動を探る


Webサイトを運営している側からすれば、こんな風にサイトを利用してもらいたいという想いがあると思います。しかし、実際にユーザーがサイトをどのように利用しているのかは、サイトにはじめて訪れたのか? どんな目的で訪れたのか? などのコンテキストによって大きく異なります。今回は、コンテキストの違いによる、ユーザーの閲覧行動の違いに注目してみたいと思います。

閲覧状況をアイトラッキングツールで探る!

 レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」という絵をご存知でしょうか? ちょうど日本での展示があったばかりなので実際に見に行かれた方やTVや雑誌などで見たことはあるという方もいらっしゃるかも知れません。この「受胎告知」をアイトラッキングツールを利用して見てもらった例が下図です。青い丸が被験者の視点が止まっている部分、つまり注視点になっており、作品の中のどのエリアをどういった順序で閲覧していったのか、どの部分を注視したのかがご覧いただけます。

アイトラッカーを利用して「受胎告知」を閲覧した図

 最近では、このようなアイトラッキングツールを利用した分析がWebの分野でもよく話題になるようになってきました。アイトラッキングは、心理学や認知科学などの研究分野でも用いられているツールで、被験者の顔や眼球、角膜反射を赤外線で捕らえて、被験者の視線の動きをトラッキングする科学的な手法です。

 スウェーデンのTobii社のアイトラッカーでは、17インチのディスプレイに視点の動きを取得できるカメラを内蔵しており、従来のように被験者自身に装置を身につけてもらったりせずに、普段PCモニターを閲覧しているのと同じ状況でデータを取得できます。

 なぜ、こうした調査が増えているのか、ユーザー評価の必要性について今回はお話します。

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この記事の著者

矢野 絵美(ヤノ エミ)

中央大学大学院理工学研究科で感性工学を専攻。修了後、株式会社ミツエーリンクスに入社。現在はWebアナリストとして、アクセスログ解析やユーザビリティに関するサービスを担当している。これまでに、80社を超える大手企業サイトの診断・コンサルティングを実施している。
日本感性工学会 会員。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/07/06 12:15 https://markezine.jp/article/detail/1354

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