リンク元の解析とは?
リンク元の解析は、ほぼすべてのアクセス解析ツール/サービスで行なえる非常にポピュラーな解析機能なので、アクセス解析の結果を見たことがある方なら、すでにそれがどんなものであるかよく知っているとおもいます。
「リンク元」とは、あなたのサイトにアクセスしてきた利用者が、どこかほかのサイトにあるリンクをクリックしてきた場合に、そのページがどこかという情報です。リンク元の解析とは、つまりはあなたのサイトへ来た人が、どういう経路でやってきたのかを知ることができるものでアクセス解析の情報の中でもかなり重要なものだといえます。
リンク元解析はリファラー情報によって行われている
まず、そもそもなぜリンク元が記録できるのか、ということを考えて見ましょう。例えばあなたのサイト(サイトA)のページへ、どこかほかのサイト(サイトB)にあるページに張られたリンクからアクセスがあり、サイトBのURLがアクセス元として記録されたとします。しかしサイトBはあなたが管理しているサイトではありませんから、サイトBのアクセスの記録をあなたは見ることができません。
そして第1回でも解説したように、HTTPを利用したアクセスは1回、1回が独立しているので、あなたのサイトであるサイトAへのアクセスに際して、サイトBとサイトAがデータのやり取りをすることもありません。にもかかわらず、なぜ「リンク元」の解析が可能なのでしょうか。その答えは、リンク元の情報を「ブラウザが送っているから」です。
第3回の前編 後編では、ブラウザ名の解析に「ユーザーエージェント情報」と呼ばれる、ブラウザがアクセスの際に送ってくる情報を利用していると解説しました。ブラウザがアクセスの際に一緒に送ってくる情報はユーザーエージェント情報だけではありません。リンク元の情報も、ブラウザが送ってくる情報に含まれているのです。
この、ブラウザが送ってくるリンク元の情報を、「リファラー情報」といいます。あるページにあるリンクがクリックされてリンク先のページにアクセスが行なわれた際に、リンク先のページに、リンク元のページのURLがリファラー情報として送られます。これを記録して集計することでリンク元の解析を行なうことができます。