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水野貴明の“技術から学ぶ”アクセスログの読み方

第4回 アクセス解析のキホン! リンク元解析の裏側を見てみよう

アクセス解析をおこなう際にリンク元を知ることは、その人の属性を知る上で非常に重要です。今回はそのリンク元の解析の仕組みを紹介しながら、一歩進んだリンク元の見方などを解説していきたいと思います。

リンク元の解析とは?

 リンク元の解析は、ほぼすべてのアクセス解析ツール/サービスで行なえる非常にポピュラーな解析機能なので、アクセス解析の結果を見たことがある方なら、すでにそれがどんなものであるかよく知っているとおもいます。

 「リンク元」とは、あなたのサイトにアクセスしてきた利用者が、どこかほかのサイトにあるリンクをクリックしてきた場合に、そのページがどこかという情報です。リンク元の解析とは、つまりはあなたのサイトへ来た人が、どういう経路でやってきたのかを知ることができるものでアクセス解析の情報の中でもかなり重要なものだといえます。

図.1 リンク元はサイトへのアクセス経路を示す

リンク元解析はリファラー情報によって行われている

 まず、そもそもなぜリンク元が記録できるのか、ということを考えて見ましょう。例えばあなたのサイト(サイトA)のページへ、どこかほかのサイト(サイトB)にあるページに張られたリンクからアクセスがあり、サイトBのURLがアクセス元として記録されたとします。しかしサイトBはあなたが管理しているサイトではありませんから、サイトBのアクセスの記録をあなたは見ることができません。

 そして第1回でも解説したように、HTTPを利用したアクセスは1回、1回が独立しているので、あなたのサイトであるサイトAへのアクセスに際して、サイトBとサイトAがデータのやり取りをすることもありません。にもかかわらず、なぜ「リンク元」の解析が可能なのでしょうか。その答えは、リンク元の情報を「ブラウザが送っているから」です。

 第3回の前編 後編では、ブラウザ名の解析に「ユーザーエージェント情報」と呼ばれる、ブラウザがアクセスの際に送ってくる情報を利用していると解説しました。ブラウザがアクセスの際に一緒に送ってくる情報はユーザーエージェント情報だけではありません。リンク元の情報も、ブラウザが送ってくる情報に含まれているのです。

図.2 リンク元を送ってくるリファラー情報

 この、ブラウザが送ってくるリンク元の情報を、「リファラー情報」といいます。あるページにあるリンクがクリックされてリンク先のページにアクセスが行なわれた際に、リンク先のページに、リンク元のページのURLがリファラー情報として送られます。これを記録して集計することでリンク元の解析を行なうことができます。

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この記事の著者

水野 貴明 (ミズノタカアキ)

1973年東京生まれ。バイドゥ株式会社勤務の兼業テクニカルライター。学生のとき に父親が買ってきたパソコン(マイコン)と出会い、コンピュータとの付き合い を開始。大学は有機化学、大学院では分子生物学を学ぶも、就職で再びコンピュータの道を進むことになった。その後インターネットの普及により、様々な方に出会う機会を得て1999年より執筆活動を開始。 http://d.hatena.ne.jp/mizuno_takaaki/

 

著書
『アクセス解析でホームページの集客を極める本』 水野 貴明著、 ソーテック社、2005年3月 
『詳解RSS~RSSを利用したサービスの理論と実践』 水野 貴明著、ディー・アート、2005年8月

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/10/06 15:00 https://markezine.jp/article/detail/259

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