帝国データバンクの調査によると、東日本大震災による影響を受けた倒産は、4月30日時点で66社判明し(負債総額371億300万円)、震災後約1か月半で22社判明した阪神大震災当時の3倍に急増している。倒産が起きている地域は広く、岩手、宮城、福島の3県は10社にとどまった。
倒産パターン別では「間接被害型」が60社で、全体の9割を超えた。このうち、「消費自粛のあおり」を受けた倒産が20社(30.3%)で最も多くなっている。また、今回の震災が倒産企業に与えた影響度をみると、以前から業績悪化が続くなか、震災による間接的な被害が最後のダメージとなった「影響度 小」が48社で7割超を占める。業種別では、「旅館・ホテル」(8社、12.1%)が最も多く、「広告・イベント」(5社)、「外食」(4社)、「旅行」(2社)など、消費自粛のあおりを受けやすい”不要不急”の業種が目立った。
従業員数別では、「5人以下」の零細企業が27社で、4割を超えた。また、倒産企業のメーンバンクをみると、「地銀・第二地銀」が35社で全体の過半数を占めている。
【関連記事】
・震災後の電力不足で「ライフスタイルに変化」7割
・ヤフー、「東日本大震災写真保存プロジェクト」
・2009年の印刷業者の倒産件数は過去5年間で最多