矢野経済研究所は調査結果をもとに、ソーシャルメディアマーケティング支援市場(事業者売上高ベース)を推計。2009年度は31億円、2010年度は46億2000万円(対前年度比149.0%)、2011年度には58億9000万円(同127.5%)に成長している。
現在は、企業がソーシャルメディア上に公式ページを構築するフェーズは一段落し、その活用や効果測定が求められている。そのため、クチコミ情報を分析する各種ツールに対するニーズが増えており、新規参入するベンダも多いとみられる。
同レポートでは、今後は分析結果に基づき企業と消費者とのリレーションを図るソーシャルメディアコミュニケーションが求められると指摘。具体的には、ネガティブな投稿をした消費者に対して、フォロー情報のメールを送ったり、ポジティブな投稿をした消費者に対してはキャンペーンの告知を自動的に送るツールも提供され始めている。
このような状況により、ソーシャルメディアマーケティング支援市場(事業者売上高ベース)は2012年度に69億2000万円(対前年度比117.5%)、2013年度76億5000万円(同110.5%)、2014年度82億円(同107.2%)、 2015年度には86億6000万円(同105.6%)に達すると予測している。
【調査概要】
調査期間:2012 年 1 月~5 月
調査対象:ソーシャルメディアリスニングツールやクチコミ分析ツールのベンダ、ソーシャルメディア専用ページや専用アプリの構築支援・運営代行事業者、ソーシャルメディアマーケティングに関するコンサルティング事業者
調査方法:矢野経済研究所専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用
「ソーシャルメディアマーケティング支援」の定義:ソーシャルメディアにおける分析ツールの提供、ポリシー策定や効果測定・分析、戦略立案などのコンサルティング、専用ページや専用アプリの構築支援・運営代行などのサービス。
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