米アドテク企業Casale Media傘下のIndexは5月21日、プログラマティックな手法で投下される広告費についてのレポートを発表。同社が関わる米国のマーケットプレイスにおけるインプレッションをもとに分析を行った。
プログラマティックな手法でマーケターが直接運用する広告費は、2012年第4四半期の3%から、2013年第4四半期に11%に増加。これは、インハウスでプログラマティックへの取り組みを行う企業が増えたことを示している。Casale Mediaは「プログラマティックはとてつもない速度で成長し成熟している。オンラインにやってきたローカルブランドがそれを促進している」と分析している。
プログラマティックな広告運用では季節変動がみられる。2014年第1四半期の米国の確定申告にあたる時期、税務サービスを提供するH&R Blockが大規模な投資を行った。金融ブランドは同四半期最大の広告費を投下しており、H&R Blockのほか、Geico、Kaiser Permanente、Progressive Group、Allstateなどが含まれる。
ネスレ、ジョンソン&ジョンソンといったブランドも積極的に予算を投下し、2013年後半から2014年第1四半期にかけて、消費財カテゴリの広告費は過去最高。ユニリーバは2013年第4四半期にはじめて全体のトップ10に入った。しかし2013年全体を通して最大の広告費を投じたのは小売業で、2位に2倍もの差をつけている。
2014年第1四半期の広告費ランキングで1位になったのはAT&Tで、Target、Verizon、Ford、Toyotaが続いている。また、cookieにひもづけられたインプレッションは2013年第1四半期と比べて18%減少し、プラットフォーム全体の65%となった。
【関連記事】
・アメリカン・エキスプレスは100%、P&Gは70%をプログラマティックバイイングに移行
・動画広告では9割が“テレビ的な”固定CPMによる在庫予約型のバイイング【Videology調査】
・TubeMogul、GRPベースでビデオ広告をバイイングする「BrandPoint」をローンチ
・cciが米Rocket Fuelと提携、人工知能技術を使ったRTBでメディアプランニング・バイイング
・インプレッション課金で学習したあと成果報酬に切り替わるスマホ特化型DSP「Smalgo」