フリークアウトは、関西支社を大阪府大阪市北区に開設し、10月1日より業務を開始した。これまで国内では東京本社を拠点としてDSP/DMP事業を展開してきたが、関西支社の設立を機に、大阪府周辺エリア、及び西日本エリアの顧客へのサポート体制を強化し、国内の事業展開の拡大を図る。この度の発表に伴い、支社長に就任した同社の高松誠一氏と、同社 取締役 COOの佐藤裕介氏にインタビューを行った。
機は熟した。東京で蓄積した知見を関西圏へ展開
――国内の拠点の増設の地として、大阪を選んだ理由は?
高松:九州のダイレクトレスポンスのクライアントに対するソリューション提供よりも、マスプロモーション中心のブランドキャンペーン型の広告主に対して、我々のノウハウが展開しやすいと考え、まずは大阪に支社を設立することにしました。
佐藤:関西支社の設立は、単純に西へ営業拠点を広げるという話ではありません。テクノロジー企業として地域に合わせたサービスを提供し、新しい技術をきちんと実証していく場と捉えています。メーカーや流通といった大きな企業が関西には多数存在しています。メーカーに対しては、技術的強みをもってDMPと動画を中心としたマーケティングの支援に注力していきたいですね。
また先日、DMP「MOTHER」にO2O施策を支援する機能を追加し、センサーを小売に設置してユーザーの来店を検知し、来店データをトリガーにした広告効果測定や、RTBベースでの来店したユーザーに対するターゲティングを実現できるようになりました。このようなプロダクトラインにフィットするお客様は、関西圏や西日本圏には多いのではという印象を持っています。
――関西のマーケットにおいて、実際のところ、DSPやDMPなどのアドテクノロジーはどの程度認知されているのか?またどの程度のマーケット規模を予測しているのか。
高松:今年初めてアドテック関西が開催されるように、広告代理店やウェブの広告費が膨らんでいる広告主のアドテクノロジーへの興味・関心の高まりは肌で感じています。これまでは出張ベースで関西に行っていたのですが、1~2年前はフリークアウト自体の認知も低かったのですが、その状況は変わりつつあります。なので腰を据えて、きちんとビジネスをしていけば、本社の売上をサポートできる規模にまで成長できると考えいています。東京で蓄積してきたナレッジやノウハウを、関西圏のローカルでビジネスをしている企業に提供していければ。
――今後の展望について。
高松:国産初のDSPベンダーとして、今後さらに拡大していくRTB経由での広告取引マーケットにおいて、イニシアティブを取っていきます。ブランドコミュニケーションの領域で、フリークアウトのプロポジションは東京では確立できたと考えています。この度の関西支社設立に伴い、従来のマスコミュニケーションに頼らないかたちで、顧客とユーザーのつながりを構築し、関西圏の広告主を支援していきたいですね。
【関連記事】
・フリークアウト、プライベートDMP「MOTHER」にO2O施策を支援する新機能追加
・カネボウ化粧品、20ブランド横断でプライベートDMP「MOTHER」導入
・リクルート、「アドテクノロジーラボ」設立~Facebook社と連携し企業のマーケティング課題解決へ
・2014年アドテク広告市場は2,258億円/2015年にはスマホ広告がPC広告を上回る見込み
・マイクロアドとベクトル、合弁会社設立~アドテクとPRを融合したネイティブアドサービス共同展開