ANA(Association of National Advertisers)の調査は、127名のクライアントサイドのマーケターを対象に、2014年の第4四半期に実施され、“Advertising Is Going Native”と題したレポートにまとめられた。レポートによると、ネイティブ広告の予算は増加しており、広告業界において最もホットで話題のトレンドのひとつとなっている。
回答者の58%が昨年ネイティブ広告を使っており、ネイティブ広告の予算が増えたと答えた人は55%にのぼっている。また、2015年には63%のマーケターが、より多くの広告費をネイティブ広告に投下することを検討している。とはいえ、広告予算に占めるネイティブ広告の割合はまだ小さく、「5%以下」と答えた人は68%。ネイティブ広告は主にデジタルとソーシャルメディアで使われ、広告費もこの2つが最も多くなっている。
レポートの表紙には、「Advertising Is Going Native」の文字とカメレオンのイラストがある。これは広告がさまざまなメディアにカメレオンのように溶け込んでいくことを表している。しかし、ネイティブ広告がメディアに溶け込めば溶け込むほど、「これは広告である」という情報開示と倫理が重要な問題となってくる。回答者の3分の2は、ネイティブ広告はそれが広告であることを明確に開示する必要があることに同意しており、「その必要はない」と考える人は13%。パブリッシャーと広告主には情報開示を確実に行なう責任がある。回答者の4分の3は、広告業界にはネイティブ広告に関して倫理的な境界線があると感じている。
また、ネイティブ広告の測定については複数の基準がある。しかし最も重要なものとして際立ったものはまだない状態だ。これがネイティブ広告の成長を遅らせる可能性があると懸念されている。
ネイティブ広告の主要なベネフィットは、コンテンツを通じて、ブランドと消費者の間に関係性を築くこと。消費者がますます広告を避けようとしている今日、広告主はネイティブ広告を彼らのメッセージを伝え、行動を喚起するものとして注目している。
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