Adjust(アジャスト)とLiftoff Mobile(リフトオフ モバイル)は、日本のユーザーのモバイルアプリ利用に関する調査結果を共同発表した。
日本の消費者のアプリストアにおける購入額は約140億ドルで、世界第3位の市場に。世界の経済先進国の中でも、日本のモバイルユーザーのアプリ内課金額は他の国を大幅に上回っている。今回の調査では、日本ユーザーの中でも特に女性が、アプリ市場において重要な役割を担っていることが明らかになった。
日本の女性は、男性に比べ2倍のインストールを行う
今回の調査では、日本の女性は男性に比べ2倍のアプリをインストールしており、エンゲージメントにおいても女性が男性を上回っていた。アプリをインストールした男性ユーザーの2.5%がアプリ内課金を行うのに対し、女性は3.4%のユーザーがアプリ内課金を行っていた。
また、アプリ内課金を促すために男性は女性の56%多く広告コストがかかっており、サブスクリプションにおいても男性は女性に比べ159%もコストが多くかかることが明らかになった。
日本女性がゲームやビデオ、音楽などのエンターテイメントを利用する時の選択手段としてスマートフォンを見ている時間が長いことや、女性の方が新しいアプリに対して寛容で、その後のアプリ内課金にも積極的であることが伺える。この結果は、女性をターゲットにしたアプリキャンペーンの方が、男性をターゲットにしたものよりも効果が高いことを示唆している。
日本におけるモバイルユーザーの新規獲得は高騰
日本で、1インストールあたりの広告コスト (CPI)の 平均を見た場合に、ファイナンス、マッチングアプリ、ゲームアプリにおいて、新規のモバイルユーザー獲得に高いコストがかかった。さらに日本市場における1エンゲージメントあたりの広告コストは、多くのアプリカテゴリーで高い傾向があることがわかった。
具体的には、1インストールあたりのコスト(CPI)は5.5ドルと世界の平均の2倍に。男性に限ると、日本の男性のCPIは世界のどこよりも14%も高くなった。1アクションに対するコストも高く、例えば、1回あたりの登録には平均して9ドルのコストがかかっていることがわかった。
インストール後に継続率が高いアプリジャンルは?
インストール後30日間の継続率が最も高いのがゲームアプリで、1日目に30%、30日目には9%となった。最も低いのがエンターテイメントアプリで、インストール1日後の継続率はわずか16.6%、30日目の継続率は5.0%だった。
日本のユーザーは、インストールはするものの、直感的に使用価値を見出せないアプリの継続を止めてしまう傾向があるようだ。しかし、日本のユーザーはインストールからアクションまでのエンゲージメント率が特に高く、継続率は米国を3%上回っており、さらに主要国の平均値を上回っていることから、日本のユーザーは世界でも最も忠実なユーザーであるとも言えるだろう。
【調査概要】
AdjustとLiftoff Mobileが所有する、2017年8月1日から2018年7月31日の間に発生した1億クリックと145万インストールに対する、90億以上のインプレションからサンプリングしたデータを元に作成。
【関連記事】
・一言でタクシー配車が完了!JapanTaxiのアプリがLINEの「Clova」へ対応開始
・Instagramの「アクションボタン」が日本で導入開始!飲食店の発見~予約までをアプリ上で完結
・「CONNECT BAY」が「Repro」と連携 アプリデータを活用したLINEセグメント配信を実現
・リテンションマーケティングを実現!GMOデジタルラボ、店舗向けに「アプリ制作サービス」を開始
・ライフスタイル部門の1位は「SNOW」/10代が毎日使うアプリ・Webサービスは?【TT総研調査】