電通デジタルは、デジタル広告の最適な表示回数(フリークエンシー、以下FQ)の上限を導き出すツール「Frequency Cap Optimizer(フリークエンシー・キャップ・オプティマイザー)」を開発し、提供を開始した。
同ツールは、2019年6月に同社が発表した「デジタル広告の最適な表示回数の上限を導き出すフレームワーク」をツール化し提供を開始するもの。第一弾となる今回の対応可能な広告の種類は、Facebook、Instagram広告となる。
同ツールでは、Facebookの提供するマーケティングAPIとのデータ連携により、より柔軟な配信条件(配信セグメント・広告予算・配信期間)の設定と、Facebookの広告在庫(表示可能な回数)を加味した算出が可能になる。
算出の仕組みは同フレームワークと同様であり、電通デジタルが保有するFQ回数別リフトモデルと、Facebookが保有するリーチシミュレーションデータ(ユーザーへのリーチ数とFQ分布の予測データ)を組み合わせることで、配信セグメント・広告予算・配信期間に応じて最適なFQ上限回数を導き出している。
従来はプラットフォーマーが保有する一時点でのリーチシミュレーションデータを活用していた。しかし実際には、オークション形式である運用型広告の在庫状況やそれにともなうCPM(広告表示1,000回あたりの料金)の変動により、そのデータはリアルタイムに変化している。
そこで今回、リーチシミュレーションデータの取得方法について、シミュレートを行う度にFacebookのマーケティングAPI経由で取得する仕様とすることで、Facebookの広告在庫状況に即した最適な表示回数の上限の算出が実現した。
同社では今後も、同ツールにおける対応可能な広告の種類や配信セグメントの拡充を進めていく。
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