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日本の営業に関する意識・実態「働く時間の20.2%がムダ」/リモート営業が急増【HubSpot調査】

 HubSpot Japanは、日本の営業組織を対象に2回目となる意識・実態調査を実施し、その結果を発表した。

「働く時間の20.2%はムダ」と営業担当者が回答 年間約6,650億円の経済損失

 営業担当者に「働く時間のうちムダだと感じる時間の割合」を質問したところ、回答者全体の加重平均で「働く時間のうち20.2%」という結果に。この「ムダな時間」を金額換算すると年間約6,650億円になった。

【時給】「令和元年分民間給与実態統計調査」(国税庁)の「1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与(年収)」の436万円を利用して算出【営業職就労人口】平成27年国勢調査(総務省統計局)。小分類「34a 機械器具・通信・システム営業職業従事者」を「法人営業職」と定義。「営業職全員」の人口としては中分類「営業職業従事者」を利用【1日の労働時間】法定労働時間の8時間に、今回の調査で明らかになった営業担当者の1日あたり平均残業時間1.76時間を加えて算出
【時給】「令和元年分民間給与実態統計調査」(国税庁)の
「1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与(年収)」の436万円を利用して算出
【営業職就労人口】平成27年国勢調査(総務省統計局)。小分類「34a 機械器具・通信・システム営業職業従事者」を
「法人営業職」と定義。「営業職全員」の人口としては中分類「営業職業従事者」を利用
【1日の労働時間】法定労働時間の8時間に、今回の調査で明らかになった
営業担当者の1日あたり平均残業時間1.76時間を加えて算出

 また営業担当者が実際に行う営業に関する業務の中で「ムダ」と思うものを選択式(複数回答)で尋ねたところ、1位が「社内会議(50.3%)」、2位が「社内報告業務(39.3%)」と社内の情報共有に関するものが上位となり、自由記述欄では「会議のための会議」「似たような書類の複数入力」という声も上がった。さらに、顧客の属性や自社とのやりとりなどを記録する「顧客管理」の方法は3社に1社(35.5%)が「明確ではない・わからない」という「やみくも営業」状態にあり、昨年からの課題が依然根強いことがわかった。

テレワーク、リモート営業ともに直近1年間で導入が急増

 法人営業組織におけるテレワーク導入率は、54.4%と半数を超えた。さらにテレワークを導入している営業組織のうち77.0%は、直近1年以内に導入していることから、新型コロナウイルス感染拡大により営業組織においてテレワークが急速に普及したことがわかる。

 一方で「電話・E メール・DM・ビデオ会議」などを用いたリモート営業については導入率36.4%とテレワーク導入率より低くなり、「出社日にまとめて商談を行う」など働く場所に応じた業務内容の選択がなされていることが推測できる。ただし、リモート営業についても「直近1年以内に導入した」と応えた人が45.0%と半数近くにのぼった。

リモート営業時代においては「コミュニケーション」が課題

 売り手側の回答者にリモート営業導入前後の気持ちの変化を尋ねたところ、「以前は訪問型営業が当たり前だったが、当たり前ではなくなった(74.2%)」「今まで自分の業種はインサイドセールス(リモート営業)ができないと思っていたが意外に可能だった(63.3%)」など肯定的な声が聞かれた。

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 一方で「商談の録音と分析により、今までブラックボックスだった商談の課題が明確になった」については53.9%、「オンラインでのやり取りが増え、チームメンバーや他部署との連携が高まったか」という問いに対しては56.8%が否定的。テレワークの不満点として上がった「社内コミュニケーションに手間や時間がかかる(45.0%)」「業務管理ができない/しにくい(38.9%)」、「孤独感を感じる(17.6%)」)と関連する課題意識も見られた。

 自由解答欄では「気軽にわからないことを確認や相談ができない」「コミュニケーションが不足がちになる」「そもそもインフラが整備されていない」という声も得られた。

買い手が考える「好ましい営業スタイル」はリモート営業が訪問型を上回る

 買い手と売り手それぞれに「訪問型営業とリモート営業のどちらが好ましいか」2019年12月時点と2020年12月時点の気持ちを尋ねたところ、買い手側は2020年12月時点で「リモート営業が好ましい」と考える人(38.5%)が「訪問型営業が好ましい」と考える人( 35.0%)を上回った。

 一方で売り手側は、2020年12月時点の意識としても依然として訪問型の営業を好む人が多数派で、好ましい営業スタイルについて買い手との意識ギャップが広がったことがわかる。

※買い手側で「どちらでも良い」と回答した人は2019年12月時点25.2%、2020年12月時点26.5%。売り手側は2019年12月時点26.0%、2020年12月時点30.2%
※買い手側で「どちらでも良い」と回答した人は2019年12月時点25.2%、2020年12月時点26.5%。
売り手側は2019年12月時点26.0%、2020年12月時点30.2%

 さらに、「訪問型営業が好ましい」と応えた売り手にその理由を複数回答可の選択式で尋ねたところ、1位は「訪問型営業の方が成約率が高いと思うから(45.0%)」になった。しかし、リモート営業導入企業の営業担当者の商談成約率は42.2%、非導入企業の成約率は39.1%と、営業スタイルによって成約率に大きな差は出なかった。

 また理由の2位は「訪問しないと誠意が見せられないと思うから(36.1%)」だったが、買い手に「どのような営業担当者が買い手にとって誠意のある営業担当者であると思うか」を複数回答可の選択式で尋ねたところ、1位は「できないことを明確に伝えてくれる(47.9%)」となり、「足を運び、対面で話してくれる」は23.9%に留まった。

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【調査概要】
調査企画・実施:HubSpot Japan
調査委託先:マクロミル
調査対象:
1. ビジネスシーンにおける「売り手」
・経営者・役員515名、法人営業組織の責任者515名、法人営業担当者515名
※ 売り手側は個人事業に近い企業や大企業の回答を省くため従業員数51名〜5,000名に絞って調査
2. ビジネスシーンで商品やサービスの買い手となる経営者/役員/会社員309名
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
実施期間:2020年12月3日〜2020年12月6日
調査地域:日本全国
※同調査において「営業」は「法人営業」を指す
※調査結果は、単数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合がある

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2021/02/10 12:45 https://markezine.jp/article/detail/35503

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