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SNS連携でユーザー参加型のデジタル花火大会を開催、360度パノラマで展開する美しい花火でリアルイベントにも勝る臨場感を再現

 WOWOWはBSデジタルでのフルハイビジョン・3チャンネル放送開始を記念し「WOWOW大開局祭」をWeb上で開催。実施にあたっては、ユーザーが参加できる方法にもこだわった。各ポータルサイトがそれぞれイベント会場を担当・運営する方式の中、MSNは花火大会会場を担当。360度展開するリアルな花火を制作し、Twitterと連携してユーザー自身が花火を打ち上げられる仕掛けにすることで『友達と連れ立って花火を見に来る』ような臨場感を再現した。

WOWOWの記念すべき年を盛り上げる「Web上の花火大会」を企画

展開時期:2011年9月26日~10月23日
掲載面/広告商品:カスタムソリューション、MSNホーム ゲート(カスタムリッチ)
広告種類:タイアップ広告、リッチメディア広告
ターゲット:ネットユーザー全般

 有料衛星放送局のWOWOWは、2011年で開局20周年。10月からはBSデジタル放送で24時間フルハイビジョン・3チャンネルによる放送を開始。『第二の創業』の位置付けでロゴなどのブランドまで刷新し、ハイビジョン・3チャンネル化の日を大々的に盛り上げたいと考えていた。

 そこで同社は10月1日~2日の期間、2年前から都内で開催してきた大規模イベント「WOW FES!」を発展させて、36時間にわたって無料番組を放送する「WOWOW大開局祭」を企画。そこでは無料放送に加えて、インターネットを絡めて全国各地からネットユーザーが参加できるオンラインイベントを実施。主要ポータルサイト4社に特設サイトを設置し、それぞれをイベント会場に見立て、会場ごとに特色ある催しを用意した。さらに、各会場を連携させることで複数の会場を回遊してもらえるように編成した。

株式会社 WOWOW マーケティング局 プロモーション部 瀧口 創 氏
株式会社WOWOW マーケティング局 プロモーション部 瀧口 創 氏

 マイクロソフト アドバタイジングでは、リッチな表現の広告展開事例の豊富な経験を活かし、サイト上で花火を打ち上げる企画を提案。東日本大震災の影響で全国的に花火大会が自粛されていた中、Web上で花火を見せることによってユーザーの期待に応え、WOWOWとのエンゲージを高めるねらいがあった。

 株式会社 WOWOW マーケティング局 プロモーション部 瀧口 創 氏は、この一大イベントの企画当時を次のように振り返る。

 「ハイビジョン・3チャンネル化は、会社として『第二の創業』。最初で最後のこと、という気持ちでした。大々的に盛り上げて幸先の良いスタートを切れるように、1年掛かりでプロジェクトチームを組んでイベントを企画してきました。

 企画の中で重視したのは、お客様に参加していただくこと。無料放送を見てもらうだけではなくて、別の形でもお客様が参加できる仕掛けにしたいと考えていました。MSNを花火会場にしたのは、マイクロソフト アドバタイジングから魅力的な企画を提案いただいたからです。お祭りと花火は親和性が高いですし、直感的に『花火で行こう』と即決しました。」

360度満天の花火を堪能、さらにTwitterで参加者を盛り上げる

 誘導はMSNホームのゲート広告で行い、「WOWOW 大開局祭MSN 花火大会」のトップページでは、Webオリジナルの番組、「Webちゃんねる」が流れる巨大なスクリーンが出迎えた。スクリーンの背後では花火が打ち上げられ、ページを切り替えることで、都心の夜景を背景にしたページへとシームレスに遷移。360度、満天の花火を堪能できるようにした。

株式会社WOWOW プロモーション展開
カスタムソリューション(リッチメディア広告)
※画像をクリックすると、拡大表示します。

 祭りの臨場感や情緒を視覚で表現するため、Flashによる花火や夜景の制作には、カンヌ国際広告祭や東京インタラクティブ・アド・アワードなどで数々の受賞歴がある気鋭のワン・トゥー・テン・デザインを起用。リアルな質感の花火・夜景を制作し、一般的なものから、WOWOWという文字が描かれるものまで、100種類もの花火を揃えた。

 また、ユーザーに『参加している感覚』を持ってもらえるよう、Twitterとも連携。トップページからツイートを拡散することで、自分のTwitterアイコンを伴ったソーシャル花火を打ち上げられるという仕掛けにした。さらに自分のアイコンだけではなく、フォロワーのアイコンを使ったソーシャル花火も打ち上げられる仕組みを採用。ツイート内に花火会場のURLやハッシュタグを埋め込むことで、そのツイートを見たフォロワーに会場を訪れるように促せる形にした。

 また、ソーシャル花火を打ち上げたユーザーを対象に抽選も行った。1,000名に全国のセブンイレブンで番組観賞用お菓子と交換できるクーポン券を配布。ゲーム要素を入れることで、ツイートする動機にもつながった。

 さまざまな仕掛けが見事に開花したWeb上での花火大会。瀧口氏も驚きを感じたようだ。「しかし、まさかここまできれいな花火になるとは思っていませんでした。マイクロソフトのクリエイティブに対するこだわりを感じます。100種類もの花火は、全部提案いただいたものです。Twitterのアイコンを花火に付けて、ユーザーがオリジナルの花火にできるところが特に優れた仕掛けだったのではないでしょうか。」

「Webにはこれほどのパワーがあるのか」と社員も驚いた

 複数のポータルサイトを使ってWOWOW大開局祭を催したが、会場となった特設サイトのクオリティ、UU数やPV数など、多くの面でMSNは高い数値を獲得した。Twitterとの連携も機能し、10月1日には4~5時間で500発以上の花火が打ち上げられ、MSN花火大会は大いににぎわった。最終的にこの会場からつぶやかれたツイートは1,700を超える数となり、多くのユーザーがWOWOW大開局祭に参加するきっかけとなった。

 また、MSNを含めた各ポータルサイトで放映されたWebちゃんねるの延べ視聴者数は約50万人と、WOWOWとしても満足のいく数となった。大開局祭期間中のWOWOW新規加入者数も非常に多く、さらに加入の経路について、通常時は電話での申し込みが一番多いのに対し、大開局祭の間はWeb経由の申し込みが半分以上の割合を占め、同社にとってもWebでのプロモーション展開の効果を実感する結果となった。

 瀧口氏は今回の企画を次のように評価する。「各ポータルに用意した会場へのアクセス数、Twitterでほかの視聴者とつながれるWeb番組Webちゃんねるの視聴者数、実際のWOWOW 3チャンネルの視聴率、すべての数字が素晴らしく、『お客様に参加していただけるイベントにできた』という手応えを得られました。会場の作り込み、花火の美しさ、そして集客数と、すべて満足できるものでした。マイクロソフトの方には、開催前に『どこにも負けませんよ!』と気合いのこもった宣言をいただいていましたから、それが叶ったことになりますね。それだけの熱意を持って一緒に取り組める相手がいることを頼もしく感じます。

 実は、Webと放送を連動させるのは、今回がはじめてのことでした。不安はありましたが手応えをつかめましたし、インターネットを絡めることで今までのWOWOWにはない面白さを生み出せることに気付かされました。

 大感謝祭の期間中にWeb経由の加入者が一番多くなったことで、『Webにはこれほどのパワーがあるのか』と驚かされた社員も多いようです。ネットを絡めた取り組みへの理解が社内的にも広まりましたので、今後ますます多くの仕事でご一緒して、面白いことを企画していきたいです。」

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2012/04/23 11:00 https://markezine.jp/article/detail/15506