SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZineニュース

2014年の動画広告市場は前年比約2倍の300億円規模/2017年にはスマホ比率過半数に

 サイバーエージェントとシード・プランニングは、共同で国内動画広告の市場動向調査を実施。その結果を発表した。なお同調査は、インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額を推計し、市場規模予測を算出したもの。

これまでの動画広告活用の動向

 近年の動画広告の活用は、2012年後半~2013年頃よりグローバル展開を行う外資系大手コンシューマープロダクトメーカーを皮切りに、自動車メーカー、国内大手化粧品・トイレタリーメーカー、携帯電話などデジタル家電メーカーをはじめとする、テレビ CM を出稿する国内大手広告主が、動画広告への出稿を拡大した。2014年に入り、スマートフォンゲームのプロモーションを目的とした、ゲーム企業による動画広告を活用したプロモーションも進んでいる。

 さらに、幅広い広告主企業に動画広告をプロモーションの1つに取り入る動きが広がりつつある。また、2014年には従来のインターネット向けの動画コンテンツのみならず、テレビ放送向けの動画コンテンツにおいても動画広告の提供が開始されるなど、多くの事業者による参入がみられており、動画広告市場は2014年に本格的な成長期を迎えている。

動画広告市場推計(デバイス別)

  • 2014年の動画広告市場は、前年対比約2倍、300億円規模に到達
  • どうか広告市場におけるスマートフォン比率は全体の約3割
  • 2017年には、2013年の約5.6倍、880億円に到達。うちスマートフォン比率は過半数に

 スマートフォンの急速な普及を背景に、ユーザーの動画広告視聴におけるスマートフォンの比重は急拡大しており、動画広告の配信先デバイスに、スマートフォンが占める比率が高まっている。また、スマートフォン向けに特化した動画広告商品の提供も進んでおり、ゲームアプリを提供する広告主企業による出稿が始まりつある。そのため、2014年の動画広告市場は311億円、前年対比197%に達すると予想される。今後、中長期的にスマートフォン向けの動画広告の需要拡大が市場成長をけん引し、2017年には、2013 年の約5.6倍、880億円に達し、スマートフォン向けの需要は約 52%を占めると予想される。

動画広告市場規模推計・予測<デバイス別>(2012年-2017年)
動画広告市場規模推計・予測<デバイス別>(2012年-2017年)

動画広告市場推計(広告商品別)

  • 動画広告需要はインストリーム広告が全体の8割強、インバナー広告・インスクロール広告等は約2割
  • スマートフォン向け動画広告の多様化により、インバナー広告・インスクロール広告等の比率が今後緩やかに拡大
動画広告市場規模推計・予測<広告商品別>(2012年-2017年)
動画広告市場規模推計・予測<広告商品別>(2012年-2017年)

 現在の動画広告の需要はインストリーム広告が中心。だが一方で、テレビCM素材を持つ広告主を中心に、動画素材を活用したインターネット上での多様なプロモーション展開への需要の高まっている。また、バナー広告枠に配信されるインバナー広告や、メディアのテキストコンテンツ、ソーシャルメディアのフィード内に設置した広告枠に配信されるインスクロール広告など、動画広告の多様化が進んでいる。

 他方、インストリーム広告が伸びる中、注目を集めているYouTuberと呼ばれる人物も登場し、企業が人気YouTuberとタイアップしPR動画を製作するといったニーズも高まってきている。インスクロール広告は、大手ポータルサイトのほか、ソーシャルメディアを通して提供され、動画広告の新しい提供形態として、メディアや広告会社による提案が進められている。

 スマートフォン向けの広告については、ユーザーの動画広告視聴を促進するために、動画広告1視聴に対してインセンティブを付与するものや、成果報酬課金型のものなど、多様な形態の動画広告商品の開発・提供が進んでいる。今後も動画広告商品の需要はインストリーム広告が中心で推移する一方、提供形態の多様化により、インバナー広告・インスクロール広告・その他の動画広告の比率は、2013年時点の19%から2017年には27%に拡大すると予想される。

  • インストリーム広告:動画コンテンツの間に挿入されて表示される広告
  • インスクロール広告:サイトやアプリのコンテンツの途中に設置された広告枠を、ユーザーが視聴したタイミングで表示される広告。音声はデフォルトでオンになっているものや、オフになっているものなどがある
  • インバナー広告:メディアのバナー広告、ピクチャー広告枠を基軸に表示される広告。広告枠内で自動再生されるものや、ユーザーがクリックをして再生されるもの、バナー広告をクリック後、動画プレイヤーが起動し再生されるものなどがある
  • その他:コンテンツ内にアーカイブ化されユーザーが視聴選択をして表示されるものや、検索結果に表示された動画コンテンツの一部として表示されるものなどがある

 【調査概要】
 時期:2014年8月~2014年9月
 対象:動画広告市場
 方法:動画広告市場関係者へのヒアリング、調査主体及び調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
 調査主体:株式会社サイバーエージェント
 調査機関:株式会社シード・プランニング

【関連記事】
40代、50代にも急速にスマホが浸透/インターネットへの入り口はスマホへ移行
TVCM×インストリーム動画広告、TVCM単体より興味関心など高くなる傾向
広告主は動画広告活用に何を期待するのか?
米国ネット広告収益は2014年上半期に過去最高の231億ドル、モバイルとソーシャルが成長
ウェアラブルデバイスの世界市場規模、2015年には1億台突の見込み

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2014/10/22 11:30 https://markezine.jp/article/detail/21145

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ


イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング