クラウド型のビジネス管理プラットフォームを提供するDomo(ドーモ)は、同社にとって初めてとなるユーザー向けカンファレンスDomoPalooza(パルーザ)を開催している。その中で一部の顧客にしか明かされていなかった、Domoプラットフォームの主要機能が発表された。
ポイントはビジネスデータの接続、準備、視覚化、コラボレーション、最適化を容易に行える点。IT部門に頼らずにビジネスユーザー自身の手でデータ・ドリブンなワークスタイルを実現するダッシュボードを構築することができ、その結果、迅速な意思決定が可能となる点だ。
Domoプラットフォームを意思決定ツールとして使うためには、データの接続・連携(1-Click Apps)、準備(Magic)、視覚化(Card Builder)、エンゲージ、オプティマイズという5つのステップがあるが、今回はデータの接続・連携、準備、視覚化を支援する機能が紹介された。
データの接続・連携:1-Click Apps
1-Click AppsではDomo独自のコネクタフレームワーク戦略の一環で、データソースへの接続と、ユーザーデータの統合プロセスを大きく簡略化できる。ユーザーはDomoの中で自分が選択したデータソース(Facebookのアナリティクス、Jira、Boxアナリティクス、Zendeskなど)のアイコンをクリックするだけで、それらのサービスのデータと連携することができる。今回のタイミングでは40の1-Click Appsが発表された。以降も順次追加されていく。
データの準備:Magic
Magicでは従来は複雑であったETL処理(分析用データ準備のための抽出・加工・書き込みプロセス)を簡単に行うことができる。
データの視覚化:Card Builder
Card Builderは、Domoが当初から提供していたデータ視覚化機能のセルフサービス版だ。ユーザーがCard Builderで視覚化したいデータセットを選ぶと、Card Builderは直ちにこれを分析し、そのデータの視覚化の推奨版を提示する。もちろん、ユーザー側でのカスタマイズも可能となる。
データを活用するための前処理が容易にできる点もさることながら、Domoが最も力を入れている機能は視覚化だ。従来のオフィスソフトやビジネスインテリジェンスツールとは一線を画し、ビジネスユーザーにとって使いやすくわかりやすいインターフェイスを追求していくという。
プレゼンテーションではiPhoneが消費者の体験を変えたことを引き合いに出し、Domoもエンタープライズアプリケーションを使うビジネスユーザーに新たな体験をもたらす考えであることが強調された。数字やグラフの羅列だけに終わっていた従来型のダッシュボードの概念を一新し、現代のビジネスサイクルに合わせたユーザーインターフェイスを日々のカイゼンで作りあげていく考えだ。
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