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ユーザー生成コンテンツ「UGC」とは? 広告やマーケティングに与える影響を考える

2016/12/02 10:00

 画像や動画などユーザーが生成したコンテンツ=UGCを、広告のクリエイティブに利用する企業が目立ち始めました。UGCがもたらすマーケティングへの影響とは、どのようなものなのでしょうか? 4回の連載で解説します。第1回は、マーケティングの現場でUGCが注目を集めている理由やその背景を取り上げます。

広告クリエイティブの新潮流「UGC」

 インターネット上でユーザーが生成し投稿されたコンテンツを表す「User Generated Contents(以下、UGC)」という概念は、日本では2007から2008年頃に登場しました。UGCとは、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称で、FacebookやInstagram、Twitter、ブログ、写真共有サイトなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)に投稿されたコンテンツのほか、クチコミサイトに投稿された感想や、通販サイトの商品レビューなども含まれます。

 2000年代後半におけるUGCの活用方法は、主に「お客様の声」や「商品モニター」などが中心でした。2010年頃からは、SNS上のコンテンツを集めてECサイトのランディングページに掲載したり、Instagram上でハッシュタグマーケティングに取り組んだりする手法も登場。そして、2015から2016年前半になると、自社商品に関するUGCをSNS上から収集し、広告のクリエイティブに活用する企業が目立ち始めました。

 その一例として、大手食品メーカーのカゴメはFacebook広告のクリエイティブにUGCを活用しています。下図には二つのクリエイティブがありますが、右側はユーザーが投稿した写真を使用したものです。

海外で進むUGC活用

 UGCを広告のクリエイティブに利用する手法は、海外ではすでに一般化しつつあります。例えば、AppleはiPhoneのテレビCMや交通広告に、消費者がiPhoneで撮影した写真を使いました。iPhoneのカメラのスペックを説明して機能性の高さをアピールするのではなく、実際の利用者がどのような写真を撮影したのかという「ユーザーの体験」をリアルに見せることで、商品の魅力を伝えているのです。

 

 Shot on iPhone - Mother’s Day

 生活者がインターネット上でさまざまな情報を集められる現代は、企業が広告を通じて自社の商品を自画自賛しても、生活者には受け入れられにくくなりました。広告を通じて、「商品を使うことで、どのような体験ができて、生活がどのように変わるのか」をリアルに伝えることが求められています。それを実現する方法の一つがUGC活用です。

 時価総額が世界トップクラスのAppleが、広告のクリエイティブにUGCを使っているということは、企業のマーケティングの手法が従来とは大きく変化していることを示す象徴的な出来事ではないでしょうか。他にも、VodafoneやCrown Resorts、National Geographicといった、名だたるグローバル企業がUGCを広告に活用し、成果を上げています。そして、2016年になり、日本でもUGCを活用した広告の成功事例が、徐々に登場してきました。

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