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女性向けメディア特集

【後編】「北欧、暮らしの道具店」代表 青木さんに聞いた、広告ビジネスのこと

 女性向けメディアの担当者を取材し、メディアや読者の特性、コンテンツ作りにおける工夫、広告ビジネスなどを聞いていく本連載。今回は、『北欧、暮らしの道具店』を運営するクラシコムの代表取締役 青木氏にインタビューしました。前編に引き続き、後編では広告ビジネスを深掘りしています。

『北欧、暮らしの道具店』の広告ビジネスのスタイル

――では、広告ビジネスについて聞いていきます。はじめに、『北欧、暮らしの道具店』では、広告コンテンツをサイトの前面に押し出すようなことをしていません。通常のメディアだと、広告コンテンツはサイトのトップに掲載したり、特集として大きく見せることが多いですが、これはなぜですか?

株式会社クラシコム 代表取締役 青木耕平氏
株式会社クラシコム 代表取締役 青木耕平氏

青木:その必要性がないということでしょうね。広告コンテンツを押し出さなくても、見る人は見てくださるので。クライアント様とお約束している数字は達成できているので、あえてPRを目立たせる必要がないんです

 我々は、お店として他社さんが作ったものを仕入れて、商品をカートボタンにランディグさせるために、ECを展開しています。広告の場合は、カートボタンではなくて広告主のページにランディングさせるだけで、どちらも他社さんの商品を魅力的に紹介するという面においては変わりありません。

 商品を仕入れる場合は、「お客様に紹介したい」「とても良い商品だ」と思って仕入れ・販売をします。広告の場合もそれと同じ価値観で、「これは良いものだ」と思う商品を広告として紹介していますので、お仕事としては同じですねですので、すべてのご依頼に対応できているわけではありません

 そもそも、我々がクライアント様へできることは限られています。たとえば、みんなが知らない商品を大量の人に記憶させるなんてことは、できないわけです。

――そうなんですね。広告コンテンツとメディアとしてのブランディングのバランスをどのようにとられているのか、気になっていました。

青木:結果論ですが、我々のお客様の趣味嗜好はわかりやすくセグメントされています。我々は10年以上仕入れ販売をやってきた経験値があるので、広告のご依頼を頂いた時にその商品がお客様に響くか否か、すぐにわかるんです

 小売業は、一回きり売れるのを繰り返していたら、焼け畑農業と同じで、絶対にもうかりません。やはり、何回も続けてビジネスができることに興味があります。広告だと売れなくても我々が損をすることはないですが、広告主様には意味のないことです。広告ビジネスでも、何回もリピートオーダーしていただけるような深い取り組みをしていきたいので、お役に立てない場合は引き受けないことが正義だと考えています。

――広告案件の依頼を受けるか受けないかの基準は、「お客様に響くものであるか否か」ということでしょうか。

青木:ええ、ユーザーにも喜ばれないし、クライアント様のお役にも立てない場合は、お引き受けしていません。これは、おしゃれな商品しか紹介しない、というようなことではないんです。

 たとえば、ライオン様の「ルック お風呂の防カビくん煙材」の広告記事を作成したことがあります(実際の記事)。この時は、お客様の生活に本当に役に立つと感じたので、お取組みさせていただきました。

 当店が取り扱っている雑貨のようなテイストの商品ではありませんが、お客様からも「ずっと気になっていたのだけど、試す機会がなかったので参考になった」「試しに使ってみたら、カビの心配がなくなって気持ちが軽くなった」など、とてもポジティブな反響がたくさん寄せられました

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/28832

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