新店オープンのプロモーションで潜在顧客の会員化を促進
——近年取り組まれているLINE公式アカウントを活用した販促施策について、プロモーションの概要を教えていただけますか。
真崎:新店オープンの販促として、「新店オープンスロットクーポン」と呼んでいる抽選式クーポンのプロモーションを企画しました。元々抽選系の企画は度々実施していましたが、今回はプロモーションの媒体としてLINEを活用しました。
真崎:新店オープンの際には多くのお客様にご来店いただけるのですが、全てのお客様がその場で商品を購入される訳ではありません。メガネは買い替えサイクルの長い商品です。単発のプロモーションで認知度を高めても、買い替えのタイミングにアプローチできなければ、お客様が競合へ流れてしまいます。継続的にJINSを使ってもらうためのハードルの高さが課題としてありました。
今回のようにLINEを活用する施策では、新店オープン時にご来店いただいたお客様、JINSに興味を持っていただいた潜在的なお客様とのつながりを、継続的に保持することが可能です。
友だち登録やLINE公式アカウント連携によってお客様を早期に会員化し、継続的なコミュニケーションを取ることで、ご来店いただくきっかけを増やすのが本施策の狙いです。
——なるほど。実際にプロモーションによって得られた成果はいかがでしたか?
真崎:既に複数の店舗で実施しておりますが、1店舗あたり、1回のクーポン施策で最大1か月の購入客数程度の会員数を獲得できています。当社では年間約30店舗ほど新店をオープンしており、そのすべてでプロモーションを行うことを考えると、非常に効果的な施策です。
単発のクーポンとは異なり、潜在的な需要に対して継続的なアプローチができるため、LTVにつながる部分としてかなり大きなアドバンテージが得られていると思いますね。
企画の立案から効果分析までを一気通貫で支援
——今回のプロモーションを実施するにあたり、ISIDとしてはどのような支援を行ったのでしょうか。
丹羽:今回の企画は、「新店オープン時の活性化施策をLINEで行いたい」という真崎様のご相談が発端です。
丹羽:当時JINS様では、既に『LINE Beacon』によるスロットクーポンを発行しており、「お客様の反応が良かった」とのお話がありました。今回はJINS様のLINE公式アカウントに新店オープンスロットクーポンを実装してみてはどうかと考え、ご相談いただいた翌週、Adobe XDによる画面イメージを基に提案を行ったのが企画の始まりです。
ただスロットクーポンを実装するだけでは、どのような効果が得られたかわからないため、設計段階からキャンペーンに必要なKPIを真崎様から提供していただき、いわゆるBIツールの「Looker」を用いて実施後の効果分析まで行えるような環境を構築しました。
丹羽:プロモーションが実際に動き出した後は、Lookerの分析効果を元にレポートやダッシュボードを作成し、実際にJINS様に見ていただきました。Lookerによって得られたデータとLINEの機能を活用することで、次の新店オープン時にはより精度の高いプロモーションが可能になります。
また、新店オープンの際、近くに住む方や、近隣の店舗を利用したことがある方へ個別にアプローチしたい、とのご相談がありましたので、Lookerの「アクション」という機構を使い、ターゲット層に対してプロモーションを配信できる仕組みも構築しました。
丹羽:ローンチ直後の運用は当社で行っておりましたが、徐々にJINS様で自走できるように移行し、現在ではすべての流れを真崎様ご自身で実行いただいています。