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Twitterプロモーションの最新動向を追う(AD)

15秒最適化で高い完全視聴率を記録!大阪ガス事例に学ぶ、Twitter動画広告の可能性

 本記事では、潜在層へのアプローチを目的にTwitterの動画広告を活用した、大阪ガスマーケティングの小寺(こてら)氏にインタビュー。その中で、Twitterの動画広告が持つ可能性や配信のポイント、得られた成果などが明らかになった。

大阪ガスの家庭用サービスのWeb広告を担当

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、会社の紹介と小寺さんの担当業務について教えてください。

大阪ガスマーケティング株式会社
開発推進部 マーケティングチーム HP/WEBマーケティングユニット
小寺 弘剛氏

小寺:私が所属しているDaigasグループの大阪ガスマーケティングは、ご家庭向けにガスや電気などのエネルギー、それらを扱う機器、その他暮らしに関するサービスを提供する大阪ガスの基盤会社として、2020年4月に設立されました。

 お客さまの対応窓口としては、大阪ガスサービスチェーンやコールセンター、Webサイトがメインとなりますが、私は各サービスに関するWeb広告の企画や運用を担当しています。

MZ:今回のプロモーションの対象となった、スタイルプランPはどのようなサービスなのでしょうか。

小寺:スタイルプランPは、大阪ガスが提供している「大阪ガスの電気」の料金プランの一種です。このプランは、「契約期間中はずっと大阪ガスがAmazonプライム年会費を負担し続ける」という内容になっております。

潜在層へのアプローチ強化を目的にTwitterを活用

MZ:今回Twitter広告の活用に至った背景を教えてください。

小寺:デジタル上で潜在層向けのアプローチを行いたい、スタイルプランPとTwitterの相性が非常に良いと考えていたことから、活用に至りました。

 これまでWebプロモーションでは、検索連動型広告などを中心に展開してきました。顕在層を主なターゲットとしていたため、スタイルプランPをご存知ではない潜在層に情報がまだ届ききっていないと考えていたところでした。

 その中でTwitterは動画広告のメニューやターゲティングも豊富になっており「『趣味や嗜好』を切り口にした訴求で、多彩なターゲティングを活かせばTwitter利用者との親和性が高くなり、効果も出せるのではないか?」という仮説を立てました。

 Twitterでの動画広告はこれまでもスポットでは実施していたのですが、「スタイルプランP」のプロモーションの企画段階で新たに「15秒最適化」という配信方法が追加されたことを知りました。そこで従来の「リーチ最適化」との比較も行いながら活用し、さらに別の動画プラットフォームも同時期に出稿して、効果効率を比較することに決めました。

テレビCMのクリエイティブを活用して配信

MZ:では、今回どのようにTwitter広告を活用したのか教えてください。

小寺:今回は、テレビCM用に作った広告素材を活用して動画広告を配信しました。この動画では著名な声優さんにナレーションいただいており、ビジュアルは文字だけで構成されています。元々Twitter上でもテレビCMに対し一定の反響があったのを知っていたので、元々ある素材をクリエイティブとして採用しました。

 さらに、他の企業様のTwitter広告を参考に、動画領域の上下にキャンペーン情報の帯を付け、今がお得であることを訴求しました。こちらも遅ればせながら初めてのチャレンジでしたが、良い仕上がりになったと感じています。

※「大阪ガスの電気 基本料金半年半額キャンペーン」は2021年9月末日で終了しています。

 また、Twitterの動画広告ではテキスト部分にも注目が集まるという知見をTwitter Japanの方より教わっていたので、4~5種類のテキストでA/Bテストをして、クリエイティブの最適化を行っていきました。

MZ:配信方法やターゲティングに関してはいかがでしょうか。

小寺:配信方法に関しては、予算の半分を15秒最適化、残り半分をリーチ最適化に分け、1週間ずつ配信を行いました。それぞれのパフォーマンスを比較するため、クリエイティブの内容などの条件を一緒にしました。

 ターゲティングでは、Amazonプライムビデオで配信開始になる映画やアニメのタイトル名などでキーワードターゲティングを行い、エリアターゲティングは関西2府4県に絞って配信を行いました。

15秒最適化、リーチ最適化それぞれで高いパフォーマンスを記録

MZ:施策を展開するにあたって、工夫した点を教えてください。

小寺:パフォーマンスを指名検索のボリュームの変化でモニタリングしたことですね。今回のキャンペーンを行ったタイミングでは、スタイルプランPに関する他のプロモーション(テレビCMやディスプレイ広告など)は行っておりませんでした。同時に他動画プラットフォームで同じ動画クリエイティブを配信していたため、Twitter広告だけの効果とは言えませんが、配信ボリュームの増加とともに指名検索数は伸びていたので、確実にパフォーマンスにはつながっていると感じています。

MZ:実際に施策を通じてどのような成果が得られましたか。

小寺:Twitter広告における15秒最適化の完全視聴単価、完全視聴率が他動画プラットフォームと比較して同等以上の結果となりました。また、リーチ最適化においてもリーチ数とリーチ単価が、他動画プラットフォームと比較して高い成果を得ることができました。Twitterはタイムライン上で流れる広告にも関わらず、ここまでの成果が出て、きちんと利用者の方にスタイルプランPのことを知っていただけたのは良かったです。また、一定数のお申込みにもつながりました。

 さらに、先ほどお話したように指名検索数を今回の施策ではモニタリングしていたのですが、週次で見るとリーチ最適化で配信をしていた週に指名検索が増加しており、明らかな相関が見られています。また、お申込みも配信ボリュームが多い時期に増えていたので、Twitter広告が非常に効果的だと思いました。

Twitterが動画広告配信の選択肢に

MZ:今回の施策を通じて、どのような学び・気づきが得られましたか。

小寺:まず、Twitterの動画広告が持つパフォーマンスの高さを理解できたのは大きな学びでしたね。同時期に配信した他の動画プラットフォームと比較しても同等以上の成果が得られました。昨今はテレビCMとデジタルの動画プラットフォームで連動した広告配信が増えていますが、その選択肢にTwitterも常にプランニングに入れていかなければならないと今回の結果を見て感じました。今回はWebだけでしたが、今後はテレビCMとTwitterを連動させた施策にも挑戦したいです。

 また、テレビCMの出稿にはそれなりの予算が必要になるため、Webのメディア・プラットフォームでの動画広告活用と他Web施策との連携をもっと深めていきたいと考えています。これまで得意としてきた検索連動型広告で獲得を増やす際に、Twitterを含めたWeb広告で多くのお客さまの認知を集め、検索を促し、お申込みにつなげていく。テレビCM出稿のない時期も多くのお客さまに当社のサービスへ興味を持っていただき、お申込みいただきたいと考えておりますので、Twitterの動画広告は今後も活用していきたいです。

繁忙期にTwitterを中心にしたキャンペーンを検討

MZ:最後に今後の展望を教えてください。

小寺:今後はTwitterを中心とした施策にもチャレンジしたいと思います。2月~3月の新生活・引っ越しシーズンは電気料金プランの見直しが行われやすい時期で、通常その時期は様々なチャネル・お客さまとの接点でプロモーションを強化しています。そして、今回はハイシーズンが来る前にTwitterを活用したティザー施策を行い、指名検索の件数などを引き続きモニタリングしながら認知・検討を促していきたいと思っています。

 また、Twitterに限らずWeb広告の配信できるメディア・プラットフォームは数多くあるので、今回のように新しい広告メニューや媒体の活用を積極的に行い、クリエイティブや訴求軸ごとに相性の良いものを見極めていきたいです。

 最初はスモールスタートになると思いますが、社内で議論し仮説を立てて検証し、良ければ本実施していく。このように着実に成功事例を増やしながら、目的達成に向けたプロモーションの打ち手の幅を広げていきたいです。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/02/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/37987